谷津干潟ブログ

観察センターでの⽇々のできごとや渡り⿃の情報などを発信しています。

習志野市&ブリスベン市 湿地交流レポート2023

10月28日から31日までの4日間、豪州ブリスベン市のブーンドル湿地環境センター(以降BWEC)職員とボランティア、クイーンズランド渉禽類研究会(以降QWSG)の合計15名の皆さんが谷津干潟に訪問し、関係者と交流しました。

初日は、観察センター職員から谷津干潟の概要を紹介したり、観察センターボランティアとバードウォッチングやヨシのフォトフレームづくり、谷津干潟を舞台とした絵本の読み聞かせなどを通して交流しました。
BWEC職員からはサプライズで自主制作のカモノハシの絵本を提供いただき、有意義な交流になりました。

2日目は、谷津干潟ジュニアレンジャーと交流し、笑い声が絶えないにぎやかな楽しい時間を過ごしました。午後は習志野市長と対談し、フォーラム「Let’senjoy 湿地交流」を開催。BWECの渡り鳥の保護をテーマにしたプログラムやQWSGが行うシギチドリの研究内容についてお話しいただき、観察センターからは湿地交流の相互訪問の紹介と13年連続飛来記録更新中のキアシシギとカワセミの繁殖記録を報告。双方の湿地にとって、環境教育プログラムやボランティア活動、渡り鳥の調査の重要性なども分かち合うことができ、意義ある情報交換会となりました。

3日目は、観察センター対岸にある谷津南小学校で児童の皆さんと交流。午後からは観察センターボランティアと一緒にオオヨシキリの営巣調査を行い、今年営巣した巣を一つ発見することができました。

4日目は、観察センターレンジャーの案内で東京湾湾岸施設を巡りながらバードウォッチングを楽しみました。東京湾の埋立てにより分離してしまった干潟ですが、このツアーにより谷津干潟と東京湾の干潟のつながりを感じてもらえたと思います。
最後は多くの関係者が観察センターに集まってさよならパーティーを行い、日本の家庭料理でおもてなしをしました。谷津干潟のテーマソング「翼の愛を」を合唱し4日間の湿地交流を無事に終えました。

コロナウイルス感染症により習志野市への訪問は4年ぶりでした。危機的状況を乗り越え、再会できたことに感謝し、これからも湿地と渡り鳥を守るために交流を継続することを改めて決意しました。
今回、習志野市訪問に協力いただいたY&B湿地交流協会、習志野市国際交流協会、谷津南小学校、行徳野鳥観察舎あいねすと、行徳自然ほごくらぶ、葛西臨海公園鳥類園ボランティア、2018年ブリスベン訪問メンバー、葛西海浜公園パートナーズ、観察センターボランティアおよび谷津干潟ジュニアレンジャーの皆さんに感謝いたします。

国内でも交流活動が25年も続いている施設はありません。両湿地に関わるたくさんの方たちの思いの結果であり誇れることだと思います。
渡り鳥が人と人をつなぐ湿地交流。これからも楽しみましょう!

オオメダイチドリを確認しました。

今日の午後にお客様から、オオメダイチドリがアヒル島にいるという情報をいただきました。
実際に見に行ってみると、オオメダイチドリがアヒル島でカニを採食していました。羽の模様から幼鳥(今年に生まれた個体)であることがわかりました。
オオメダイチドリは谷津干潟に飛来しても数日で飛去すること多いですが、明日もいてくれるといいですね。

祝13年連続 記録更新 キアシシギのJ2とC6を確認しました!

毎年この時期に渡ってくるキアシシギが今年もやってきました。
群れの中に、足に刻印のC6とJ2をつけたキアシシギを昨日と今日にかけて、レンジャーが確認しました(C6は8月8日, J2は8月9日)。
谷津干潟に飛来して今年で13年目となります。

今日は潮があまり引かなかったため、午前中から貝殻島で休息をしていました。
皆さんもJ2とC6を「よく来たね、おかえりなさい」という気持ちで探してみてくださいね。

特別展示「あのころの谷津干潟 ~ラムサール条約登録までの市民活動の軌跡~」開催中!

ラムサール条約登録30周年の節目を迎えた谷津干潟。
高度成長期の東京湾は干潟の埋め立てが本格化し、戦前に構想されていた運河計画のため国有地となっていた当時の谷津干潟は、周囲の海が陸地へと変えられていく中、四角くとり残されました。近々埋め立てられるだろうとの憶測の下、干潟はゴミ捨て場になっていきました。その一方で、本来は広大な干潟でくらす水鳥たちも周囲の埋め立てにより行き場を奪われ、わずかに残された谷津干潟へ集まるようになりました。
埋め立てから守ろうと立ち上がったのが、地元の環境保全団体、自然愛好家、市民の方々でした。
こういった方々の40年以上前にさかのぼる谷津干潟保全運動などの写真資料を展示しています。
先人たちの谷津干潟や生きものへの愛情や、埋め立て反対への情熱の一端を感じることができます。

また、展示期間中はラムサール条約登録20周年を記念して制作したDVD「谷津の海 いのちと暮らし」を上映しています。
このDVDは、谷津干潟が埋め立てられる前の「谷津の海」と呼ばれていた時代、海苔漁やアサリ漁、船大工や谷津遊園の様子などを、干潟と共に暮らしてきた地元の方々にインタビューした映像となっています。
皆さまのご来場お待ちしております。

■ラムサール条約登録30周年記念 特別展示
「あのころの谷津干潟 ~ラムサール条約登録までの市民活動の軌跡~」
■展示期間:2023年7月23日(日)~8月27日(日
)
※展示設営・撤収のため初日は13時から、最終日は15時までとさせていただきます。
■展示期間:谷津干潟自然観察センター 特別展示コーナー
※特別展示の観覧は入館料が必要です(入館料:中学生以下無料、高校生以上380円、65歳以上190円)
■主催:2023年度谷津干潟の日運営委員会・谷津干潟自然観察センター

ミツバチは不思議がいっぱい!ミツバチの観察会、参加者募集!

観察センターではセイヨウミツバチを飼育しています。公園の花に訪れたミツバチを実際に探したり、巣箱の中の暮らしぶりを観察したりします。
ミツバチの面白い生態についても解説します!
夏休みの自由研究にも役に立つでしょう。
ご参加、お待ちしております!

◆ミツバチのひみつ「公園で暮らすミツバチを探そう」
◆日時 7月15日(土) 10時~12時30分
◆定員 20名
◆対象 小学3年生以上(小学生は保護者同伴)
◆参加費 1500円(税込) ※別途入館料
◆お申し込みはお電話か窓口で 電話:047-454-8416
◆雨天決行
◆イベントのHPはコチラからご覧いただけます。