ねったいかんだより

当館スタッフから、植物館や水族館での日々のできごとや植物の情報などを発信しています。

こぼれ話5月11日号『ポリネーターって何?』

みなさんこんにちは!

ゴールデンウィークも終わり、これからジメジメとした梅雨が
やってきますね☂

ねったいかんでは企画展『バタフライガーデン』も終わり、
今度は小規模展『育てよう広めよう緑』が始まりました!
(5/10~5/22までの期間開催しております!)

今回は『バタフライガーデン』のスタンプラリーの題材にも
なっていた『ポリネーター』についてお話ししたいと思います。

『ポリネーター』とは、植物の花粉を運んで受粉を助けてくれる
生き物のことをこう呼びます。

花粉を運んだり蜜を吸ったりする生き物と言えば
ハチやチョウが思い浮かびますが他にも意外な
生き物が花粉を運ぶお手伝いをしているんです🍯

例えばハエ!

ボルネオの熱帯雨林に生息する、くさ~い匂いで有名な世界一大きな花『ラフレシア』のポリネーターはクロバエだと言われています。

下の写真はスタッフが2019年にボルネオに行った際にとってきた写真ですが、花びらにハエが止まっているのが見えるでしょうか??

意外なところではコウモリもポリネーターです。
ねったいかんにある植物だと、バナナやヒスイカズラも
コウモリがポリネーターですね☺

バナナの花は夜行性のコウモリを呼び寄せるために夜に甘い
匂いを放ちます。

花の蜜が大好きな鳥と言えばハチドリ!
ねったいかんにもあるヘリコニアやハイビスカスなど赤い花が大好き🌸

金色のオオゴマダラの蛹は、天敵の鳥が苦手な色で
サナギは金色に輝くことで身を守ることができるんです!

なんだかプレミアム感があって楽しいですね♪

改めてみんなの身近なお花を観察してみて
どんな生き物がポリネーターなのか見つけてみましょう!

企画展『バタフライガーデン』4月26日(火)~5月8日(日)が始まりました!

みなさんこんにちは!
企画展『バタフライガーデン』がはじまりました!

会場内にはお花に囲まれて写真をとれるフォトスポットや
蝶や蜂が好きな蜜源植物のお花が展示してあったり

蝶の幼虫が食べる葉っぱの展示コーナーや

博物学者マリア・ジビラ・メーリアンが描いた美しい昆虫画と
蝶の標本の紹介コーナーがあります。

SDGsとみつばちの展示の紹介コーナー、

板橋で見られるデジタル観察図鑑や緑のカーテンの展示や
野菜や花苗の販売コーナーも見逃せませんね!

ほかにもゴールデンウィークはイベント盛りだくさん!
ぜひねったいかんに遊びに来てね!

見どころ情報(4月3日号)『たったひとつのヒスイカズラの花』

ヒスイカズラのつぼみが膨らみ、開花し始めました!

今年は1房のみの開花となります。

去年行った改修工事で一度ツルを整理し、葉っぱがすべて落ちてしまったので
心配していましたが葉っぱが再び復活!

それだけでも良かったと安心していたのですが、つぼみを発見した時は
突然プレゼントをもらった時のような驚きと嬉しさがありました☺

この春唯一のヒスイカズラの花を見に、ぜひねったいかんに遊びに来てください♪

こぼれ話2月12日号『ピースフルな日々を!』

アンスリウム 

みなさんこんにちは!もうすぐバレンタインですね!

バレンタインと言えば💛型のチョコレートが定番?ですが、

実はねったいかんにはたくさんのハートの形をした葉っぱがあるんです♪

 

ここにも

クワズイモ 

ここにも!

ポトス

こんなところにも!

いつもは気づかないで通り過ぎてしまうような場所にも、ハートの葉っぱがたくさん隠れているんです!

ひっそりとたたずんでいるハート💛を探しにねったいかんに遊びに来てください!

こぼれ話1月29日号『カクチョウランが咲いています!』ねったいかんの絶滅危惧種②

もうすぐ2月に入りますが、ますます寒さが厳しくなったように感じます。
冬でも暖かい『ねったいかん』に遊びに来てみませんか?

12月に咲き始めたカクチョウラン。そろそろ咲き終わりが近づいています。
咲き終わる前に、ぜひご覧いただきたいと思い今回はカクチョウランについて
ご紹介します。

カクチョウラン(鶴頂蘭)学名 Phaius tankervilleaeは、種子島、屋久島以南に分布する
大型の地生ランで大きなものでは花茎が1mを超えるものもあります。
その姿はとても日本に自生するランとは思えないほど大きくて迫力があります。

カクチョウランの分布域は、日本だけでなく東南アジアから東太平洋に沿って、ジャワ、パプアニューギニア、オーストラリアにまで及びます。

自生地のひとつである奄美大島では、端午の節句をはさんで4月下旬から5月中旬にかけて開花期を迎え、花が終わると梅雨に入るそうですが、なぜか『ねったいかん』では毎年12月から1月に咲き始め、2月から3月に咲き終わります。

カクチョウランの花は、花茎の上に複数個かたまって下向きに咲きます。花の大きさは10㎝ほどあって斜めから見るとツルが飛んでいるように見えることから、鶴頂蘭と呼ばれるようになったそうです。

カクチョウランについては、幕末の奄美民族誌に、「四月花開、茎長三、四尺、花外白、内朽葉色、形鶴ノ如飛、葉大サ似馬蘭」という記述とスケッチが見られ、当時はよく見られる植物であったようです。

しかし、現在では環境省レッドリスト絶滅危惧II (VU)(絶滅の危険が増大している種)に指定されています。カクチョウランは日当たりよい場所を好み、山間部の農耕地や道路ぎわの日当たりよい場所に生育します。くすんだ色の小さい花が多い中で、大型で鮮やかな色合いのカクチョウランの花は大変目立つので、乱獲されてしまったようです。

貴重なカクチョウランの花が咲き終わる前に、ぜひご覧ください。

他にも雲霧林ゾーンには見どころがたくさんあります。

Dendrobium glomeratum  デンドロビウム グロメラツム

 

Coelogyne  セロジネ各種

Dendrobium infundibulum  デンドロビウム インファンディブラム

Brachychilum  horsfieldii ブラキキルム ホースフィールディー

見ごろのうちにぜひねったいかんに見に来てください!