少年自然の家だより

施設スタッフから、日々のできごとや周辺の自然の情報などを発信しています。

RED隊11期生⑦~卒業制作~

みなさんこんにちは!
四日市市少年自然の家です。

本日はRED隊11期生第7回~卒業制作~を実施いたしました。
11期生の活動もいよいよ来週で最後の活動になります。
RED隊として1年間活動をした証として今回は「植樹」の活動をおこないました。
水沢町の地域の方にご協力いただき、1人1本以上のもみじの苗を植えました。
苗は子ども達の身長ぐらいある苗でとても重く、みんなで協力して運びました。
事前に掘ってもらった穴に苗を入れ、土をかぶせ、周りに杭を打ちます。
その後、動物に苗を食べられないよう防護ネットを取り付けます。
工程が多くやりがいのある作業で慣れないうちはとても大変でしたが
1つ、2つの苗を植え終わった後は、作業方法を習得し手慣れた様子で作業をしていました。
なかなか体験できることのない植樹活動にご協力いただいた水沢町のみなさまに感謝です!!
5年後、10年後、20年後、みんなが植えたもみじの木が立派に育っていることを願います!
RED隊のみなさんは、また水沢に見に来てくださいね!!

来月は最後の活動!!みなさん頑張りましょう!!
今日はお疲れ様でした!

<ちょす>

アドベンチャーキャンプ準備日

みなさんこんにちは!
自然の家のスタッフのノブです!

今日は3月のイベント「アドベンチャーキャンプ」の準備日でした!
このイベントは自然の家のイベントの中でも一味変わったイベントでして…
サポートスタッフ(高校生、大学生、社会人のボランティア)のお兄さんお姉さんが
主になり、企画していくイベントになっています。

今回は行方不明の姫を助けるため勇者(参加者)のみなさんが色んなクエストに取り組みんだり、冒険の合間には野外炊事やキャンプファイヤーをしたりとRPG風な設定になっております。
※締め切りは2/23(必着)なのでまだ応募できます。
※対象は小学4年生から中学3年生までです。

でその準備ということで…
午前中は内容の確認やキャンプファイヤーの打ち合わせ。
昼からは冒険の中で使う小道具や森のコースの下見に行ってきました。
スタッフ全員成功に向けて頑張っております。

そんなわけでこれを読んでいるあなたもぜひ応募してみては!?
ではでは今日はこの辺!
また明日~!!!

【ノブ】

 

 

 

山ちゃんとお諏訪踊り

こんにちは。少年自然の家です。

今朝出勤してみると「少年自然の家だより」執筆の当番が昨日に引き続きまた私になっていました。そこで今日は、昨日の弁天様のお話に出てきた「足見田神社」の「お諏訪踊り」について書いてみようと思います。

ここ水沢町はかつて水資源に乏しく、農業用水はおろか飲み水を得るために大変な苦難の歴史をたどって来たことは昨日少し触れましたが、江戸時代初期に村名主となった「辻久善(つじきゅうぜん)」という方がその窮状を見かねて立ち上がり、長い年月をかけて全長2キロにも及ぶ「瀬戸用水」を完成させました。このことによって水沢の田畑は潤い、その後の発展の礎を築いたと伝えられています。

「お諏訪踊り」は幾多の困難を乗り越え瀬戸用水を完成させた辻久善への「お礼踊り」として1720年に始まり、現在でも世代を超えて受け継がれ、四日市市の無形民俗文化財にも指定されています。そして毎年夏になると「足見田神社」の「水まつり」で、花笠をかぶり大きな「締め太鼓」を首に下げて、バチをふるい跳躍しながら踊るダイナミックな舞が奉納されます。
(※参考文献 「水沢の伝統文化 お諏訪おどり」 四日市市立水沢小学校きらら通信)

少年自然の家には、この貴重な伝統芸能「お諏訪踊り」の踊り手がいます。
そう、水沢うまれの水沢そだち、われらの山ちゃんです。

ということで、お諏訪踊りに激しく心惹かれた私はいそいそと山ちゃんのもとへ出かけました。

「まずですね、頭に高い花笠をかぶって、首からでっかい太鼓を下げるんですよ。」
忙しいのにわざわざ体育館まで来てくれた山ちゃんはニコニコしながら説明を始めました。
彼女は水沢小学校在学中に6年間みっちり、お囃子と唄、そして踊りを仕込まれたそうです。

山ちゃんと一緒に見よう見まねで踊ってみますが、慣れない動きに足がもつれてなかなかうまくできませんでした。踊りの中で何度も回転するので、踊り手のなかにはフラフラになってしまう人もいるようです。

「だいぶ忘れちゃいましたけどね。」と言いつつも、弾けるような笑顔で軽快な跳躍を見せる生き生きとした山ちゃんの様子を眺めながら、ああ、ここにも弁天様がいらっしゃったのだな、と思いました。
そして今年の夏はぜひ足見田神社にお諏訪踊りを見に行って、水沢町の歴史を肌で感じてみたいなと思いました。

【どんべえ】

大門池の弁天様

こんにちは。少年自然の家です。

今日は外の仕事が多かったのですが、一仕事終えたあと、急に大門池の様子が見たくなったので休憩がてら出かけてみることにしました。
本館から大門池への近道は、太い杉の木立の中を下ってゆくルートと、分館の横を抜けてから階段を降りる道のりがありますが、私は1人のときは後者の道を通ることが多いです。

この道のちょうど大門池を見おろせる場所に、弁天様の小さなお社が建っています。
弁天様は「弁財天」というのが正式なお名前で、「七福神」の中のお1人として、大黒様や恵比寿様など他の神様たちに囲まれながら宝船に乗って、楽器の「琵琶」を持っていらっしゃる女性の神様です。

初めてこのお社を見つけたとき、施設の中にお社があるなんて、と大変嬉しく思い、以来このあたりを通る用事があるときは必ずお参りをさせて頂くようになりました。

ここでお参りをすると何となくホッとするんですよね。

弁天様は、抱えていらっしゃる琵琶が示すように、芸術や学問、さらに財運をつかさどる神様というイメージが一般的ですが、調べてみると元々は水の神様として川や池、港などの近くにお社が建立されることが多かったとのことで、なるほどそれで大門池を見おろすこの場所にいらっしゃったのだなと納得しました。

自然の家にほど近い「足見田神社」で雨乞い祈願の「水まつり」やその際に奉納される「お諏訪踊り」が長年大切にされてきたことが物語るように、ここ水沢には昔から農業用水の確保に大変苦労されてきた歴史がありますが、大門池が出来た際も当時の方々が五穀豊穣と地域の繁栄を願って弁天様をお祀りしたのだろうと想像すると、静かに水を湛えた大門池の風景から昔の人々の息遣いが伝わってくるようでした。

夏になると大門池にはほぼ毎日のようにカヤック体験の子ども達が訪れ、私たちスタッフもてんてこ舞いの忙しさですが、賑わいと歓声の向こう側からそっと私たちのことを見守ってくださっていたのだと思うと、自然に両手が合わさります。

弁天様、いつもありがとうございます。そしてこれからもどうぞよろしくお願いします。

【どんべえ】