名も知らぬ遠き島より…
島崎藤村の詩ですね。唱歌にもなっています。思わず涙した方も多いでしょう。
ヤシ科の植物は、ねったいかんにも多くあります。
今回は椰子(やし)という名前の語源にもなった、ヤシの中のヤシ(?)、ココヤシ(Cocos nucifera)をとりあげたいと思います。
ヤシの実と言えば、このココヤシの実ですよね。海に浮かんで漂い、打ち上げられた場所で発芽します。
椰子の実ひとつ
苗は鉢植えにして観賞されます。園芸店などで出回りますが、最低気温が15度以上は欲しいので、
冬越しが難しいかもしれません。また生長が早いので、大きくなり過ぎないよう小さめの鉢で管理しましょう。
ココヤシの鉢植え
ところで、当館のココヤシですが昨年、初めて花が咲きました!
ココヤシは同じ木に雄花と雌花の両方が咲く、雌雄同株(しゆうどうしゅ)のヤシの木です。
1本の花の中で上部に200~300個の雄花、下部に1~4個の雌花が咲きます。
この写真では花が伸びている途中のためか雌花が見えません。
ココヤシの花
通常、高さが20メートル以上にも及びますが当館のココヤシは今のところ幹の高さが2メートルに満たない程度です。
樹が小さいのに開花…(!)小さいうちから実のなる品種かもしれません。
これで実がなればすぐ近くで実の観察ができます。
小さくてもいいから実がならないでしょうか…
ココヤシ全景
ココヤシは、ヤシ科の中でも特に葉や実などが人間の生活に役立つ植物として有名です。
実の中には果水(かすい)またはココナッツジュースと呼ばれる液体がおよそ1リットルも入っているといわれます。
実際に飲まれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
このジュースは生水が危険な熱帯地域で安全な飲料として古くから重宝されています。
殻の内側の白い果肉はそのまま食べても甘くておいしく、絞るとおなじみのココナッツミルクになります。
そして果実の繊維でみなさんおなじみの…タワシにもなるんです。
南の島まで行かなくても見られますよ!ぜひお越しください。
タワシにもなる!
(M記)
ジャックフルーツが実っています!(見どころ情報6月5日号)
世界最大のフルーツ、ジャックフルーツ(別名パラミツ)が実っています!(温室) (12月20日現在実は終わっています。)
一般的なフルーツのイメージと違って、幹の下のほうからにょきっと出た柄(え)に実っている(幹生果)ので、間近で
観察することができます。
初夏~夏のねったいかんは、香りの良い花がたくさん咲きます。
一部はすでに咲き出していますのでご紹介します。
オオソウカやシクンシは、夕方ごろに甘い香りを放ちます。(温室)
オオソウカ(10月31日現在花は咲き終わっています)
シクンシ(11月16日現在花は咲き終わっています)
ギンコウボク(温室)やプルメリア(回廊)は、鉢植えに花が咲いているので、
お客様に直接香りを楽しんでいただくことができます。
ギンコウボク(7月5日現在咲き終わっています。)
プルメリア(2月14日現在花は咲き終わっています)
花壇では、ストロベリーグァバが咲いています。
ストロベリーグァバ(7月5日現在咲き終わっています。)
「ヒマラヤの青いケシ」が開花中です!(見どころ情報5月15日号)
「ヒマラヤの青いケシ」とよばれるメコノプシス ベトニキフォリアと、その仲間でブータンの国花であるメコノプシス ホリドゥラを
冷室にて展示中です。お早めにごらんください!
(6月1日現在咲き終わっています。)
カナリア諸島原産で「宝石の塔」とよばれるエキウム ウィルドプレッティーも冷室にて展示中です。
(6月1日現在咲き終わっています。)
まるでピンクのシャンデリアのようなメディニラ マグニフィカが咲き初めました。(冷室) (7月5日現在咲き終わっています。)
赤と白の花が印象的なゲンペイカズラも咲いています。(源平葛・回廊)
(9月14日現在花は咲き終わっています。)
源氏が白、平家が紅の旗で戦ったとされる源平合戦にちなみ、この名前がついたといわれています。
バンダも様々な色が順次咲いています!(温室)
ねったいかん!ゆっくり見るなら今でしょ!
ゴールデンウィークが終わりましたね。
今年は近年まれにみる好天続きで、お出かけされた方も多かったかと思います。
ねったいかんもお陰さまでたくさんの方々にご来館いただきました。ありがとうございました。
昨日 5月8日は「ゴーヤーの日」。ぜひ緑のカーテンを育ててみてくださいね。
昨日から販売しているゴーヤーサンダル
企画展示の「緑のカーテンと沖縄の植物」展も残すところ、あと4日となりました。
シレナシジミや沖縄ウラジロガシ、マングローブの胎生種子やモダマのサヤなどご覧いただけましたでしょうか?
また、今回のスタンプラリーは大人の方も楽しめるのでは?と思っています。
シレナシジミ
モダマのサヤ
スタンプラリー
また、シーサーやつぼ、琉球ガラスや器、漆器や紅型染め、みんさー織、芭蕉布、大島紬などは
沖縄観光コンベンションビューローや高山厚子さんらのご支援のおかげで展示することができました。深く感謝申し上げます。
どれをとっても、ステキなものばかりです。ぜひご覧くださいね。
最終日(12日)は高山厚子さんによる「さきどり!緑のカーテンの恵み」では、ヘチマなどのお料理のレクチャーや実演あり、
試食あり、サンシンや踊りありの楽しい会です。14時から先着順となっております。お楽しみに!
5月14日から24日までは緑のカーテンに向く植物などを展示販売。「育てよう・広めよう・緑」の企画展で
植物等はさらに安価にて販売を行います。今年は寒い日や強風が続きましたので、これからが緑のカーテンの本番です。
PS.ヒマラヤの青いケシとエキウムを本日より冷室にて展示しています。
ヒマラヤの青いケシ
エキウム ウィルドプレッティー
K記
バナナが咲いています!(見どころ情報5月1日号)
最近の見どころをご紹介します。
三尺バナナが咲いています。(9月14日現在花は咲き終わっています。)
ツンベルギア マイソレンシスの房がたくさんついています。(10月3日現在終了しています。)
パキスタキス ルテアやブーゲンビレアも咲いています。 (パキスタキス ルテアは1月19日現在終了しています。)
花壇では、モッコウバラが咲いています。(5月16日現在花は終わっています。)
以前紹介したバニラには、たくさん実がついています。
バニラの授粉 大成功!!!
以前のこぼれ話で、バニラの授粉率が最近下がっているというお話をしました。
そこで!!!
今年は植栽スタッフ全員で授粉の仕方を確認しました。
やり方を文章で説明するのは難しいですが、花粉の位置とめしべの柱頭の位置を改めて確認し、極細ピンセットで授粉させる手順も全員で勉強しました。
そうしたら!!!
なんと、今年はかなりの高確率で授粉に成功しています。
授粉が成功したか否かは、バニラの場合は翌日にわかります。
というのも、バニラは1日で花が咲いて落ちてしまう1日花ですが、授粉に成功すると花は落ちずにそのまま残るんです。
花がしおれていて少々見栄えは悪いですが、これは「授粉が成功したよ!」という喜ばしい印なのです。
ところで、この文章を読んで頂いた方の中には “授粉”じゃなくて“受粉”じゃないの? と思った方もいるのではないでしょうか。
じつは、自然にジュフンした場合は“受粉”と書き、人工的にジュフンさせた場合は“授粉”と書くそうです。
私はこれを最近知りました。まだまだ勉強が足りないですね。
バニラの授粉が成功すると、花の後ろにある緑の茎(子房)が大きくなってバニラビーンズになります。バニラビーンズが
順調に育てば、温室に甘い香りがただようかもしれませんね。今後の生長が楽しみです。
たくさんのバニラビーンズがとれたらバニラアイス作りに挑戦してみたいものです! ( I記)
白いハイビスカスが咲いています!(他見どころ情報4月18日号)
最近の見どころをご紹介します。
白いハイビスカス (ヒビスクス アーノティアヌス 一日花です。蕾はたくさんありますが、開花の見られない日もあります)
(9月14日現在花は咲き終わっています。)
ゲットウ (6月8日現在花は咲き終わっています。)
赤や黄色のグズマニア(1月7日現在咲き終わっています)
デンドロビューム チルシフロルム (4月26日現在咲き終わっています)
熱帯シャクナゲも、引き続き様々な種類の花が咲いています
(6月1日現在咲き終わっています。)
“ミッキーマウス“”がいっぱいです!食虫植物も咲いています!(見どころ情報4月6日号)
オクナ カーキ、別名“ミッキーマウスノキ”が実をつけています。(12月20日現在実は終わっています)
食虫植物(左から、ハエトリソウ、ムシトリスミレ、サラセニア)やコルムネアも咲いています。
(6月1日現在咲き終わっています。)
世界最大のアンスリウム クラッシネルヴィウム、花は地味ですが、葉は大きく見ごたえがあります。(5月15日現在花は終わっています。)
外の花壇ではジャノメエリカが満開です。(5月5日現在咲き終わっています。)
バニラ咲きました!!(他見どころ情報 3月24日号)
バニラは一日花です。蕾はたくさんありますが、開花の見られない日もあります。是非午前中にお越し下さい。
(6月8日現在花は咲き終わっています。)
バニラ
そのほかの見どころ植物は・・・
パラミツ(12月20日現在実はおわっています。)
カカオ(9月14日現在実はおわっています。)
そして冷室の熱帯シャクナゲ(断続的に様々な種類の花が咲いています。)
熱帯シャクナゲ
他にも様々な花や実、香りの植物、変わった葉等もご覧いただけます。ぜひお出かけ下さい。お待ちいたしております。
あぶない!?ねったいかんの植物たち
最近、急に春めいてきましたね。桜の便りが聞かれる季節になりました。
ねったいかんでもこれから次第に花がふえてきますよ!お楽しみに!
3月9日土曜日から、企画展「あぶない!?水族館」が始まりました!キケンな生き物が
たくさん見られて、びっくり!どっきり!ぜひおこしください。
さて、ねったいかんの水族館にも負けないくらい?のキケンな植物たちがいるんです。
連動企画として温室内の有害な成分を含む植物を紹介しています。
こんな表示がしてあります
もちろん、見てるだけなら何の害もありませんので、ご安心ください。
意外な植物に有害な成分があったりします。参考になりますよ。
今回は少し違った切り口であぶない植物を紹介したいと思います。
「パラゴムノキ(Hevea brasiliensis)」です。
現在、生ゴムのほとんどはこのパラゴムノキから採取されます。
パラゴムノキ
樹液は乳液になっていてかぶれる恐れももちろんありますが、意外にキケンなのは“実”なんです。実は熟して乾燥してくると、
ある日突然「パーン!!」という破裂音とともに勢いよくはじけ、タネが数メートル四方に飛び散ると言われています。
これはできるだけ遠方まで種子を飛ばし、自力で生える範囲を広げていこうという涙ぐましい話なのですが、パラゴムノキが
多く植栽されているプランテーションでは、時期になると、たびたび「パーン!パーン!」と聞こえるそうです。
そのタネは長さ2.5センチくらいで形や模様がウズラの卵そっくりなのです。
かわいいのですが、これが当ったら相当痛そう…。物理的にキケンな植物でした。
幸か不幸か、ねったいかんのパラゴムには、実が付いたことはありませんのでご心配なく。
でも、ちょっとその「パーン!」て音、聞いてみたいと思いませんか?
(M記)