モンステラの本性は・・・!?

「芋と豆」の企画展がスタートしました。
館内にも「イモ」や「マメ」の仲間の植物がたくさんありますが、
その中の一つ、モンステラの仲間を紹介します。
モンステラはハワイアンキルトなどでおなじみの図案にもなっていますが、
もともとハワイにはなかったといわれ、
今や他の固有種を脅かす厄介もの扱いされています。
そもそもモンステラの名前は、ラテン語のモンストルム(怪物)による、といわれています。
付着根で他の木をよじ登り、大きな葉を展開して、光を独り占めします。
モンステラの仲間であるマドカズラも幼葉の時はかわいらしく、
観葉植物としても人気で鉢物として出回るのですが、温室などで地植えをしたとたんに、
成葉になり本性をむき出し・・・・・!70センチ以上にもなる巨大葉を次々と展開します。
マドカズラ 幼葉
マドカズラ 成葉
なんだか人間のようですね。結婚したとたん豹変・・・・?!
葉が羽状にさけたり、葉脈の間に穴が開いているのは、
巨大葉を強い風雨から守るために進化したと考えられています。
館内で一番高いベンジャミーナの木をよじ登っているマドカズラをぜひご覧ください。  
     
モンステラの仲間ではありませんが、一般的にポトスとよばれているサトイモ科の葉も、
マレーハウスからご覧になってください。ご家庭のポトスとは別物みたいではありませんか?  
また、館内にはこんな(写真)私好みのイモ・マメのキャラクターたちが登場していますので探してみてくださいね。

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2012.02.07

沖縄に行ってきました

今回のつぶやき話は、ねったいかんネタから少し飛び出して、
個人的なことをひとつつぶやいてみようと思います。
 
1月14日から16日に3連休をいただいて、沖縄へ行ってまいりました。こんな寒い時期ですが、
海へ潜りに行って来ました。
3日ともあいにくのお天気でした・・・
14日はジンベエザメの飼育されている生簀(いけす)に1本潜り、15日は慶良間(ケラマ)で3本。
水中カメラを持っていないので、写真を皆さまにご紹介できないのが残念ですが・・・。
少しダイビング中に見ることができた生き物や感想などをつづりたいと思います。
   
今回のダイビングで一番うれしかったことは、水中でザトウクジラの声が聞けたこと!
ザトウクジラは冬になると、繁殖や出産、子育てのために暖かい海にやってくるのですが、
1月頃から沖縄ではホエールウォッチングのシーズンだそうです。
船からは残念ながら姿を見ることができなかったのですが、潜っている間に息を止めて耳をすますと、
遠くのほうからクジラの声が聞こえてくるのです。
生の声は初めて聞いたので、大感動でした!
ねったいかんで展示したことのある生き物もいくつか見ることができました。
キンギョハナダイやハタタテハゼ、クロユリハゼにキイロハギ、トゲチョウチョウウオ、シマキンチャクフグ、
ウミテング、オニダルマオコゼ、オドリカクレエビなどなど。
キイロハギ
キンギョハナダイ
ハタタテハゼ
クロユリハゼ
オドリカクレエビ
トゲチョウチョウウオ
ウミテング
オニダルマオコゼ
シマキンチャクフグ
水槽の中で展示している生物を実際の海で見られたときも、とてもうれしい気分。
そして、「この美しい海の景色を水槽の中で再現したい!」と思うのです。
実際の海に潜ると、新しい発見がたくさんあり、
その魅力をできるだけ多くのお客様に知ってもらいたくなります。
3月には春の特別展「体感水族館」という特別展も控えていますので、
みなさまに生き物の面白さをたくさん伝えられるように精一杯頑張ります!!! お楽しみに!

水族館担当スタッフのつぶやき話 | 更新日:2012.01.28

暗くなってからのお楽しみ②

前回のつぶやき話に続き、夜のねったいかんの見どころポイント第二弾です!
 
夜の見どころ②:ミツヅノコノハガエル
温室内を歩いて進んでいったところにある、カエルやトカゲたちの水槽。
その中でも人気のある「ミツヅノコノハガエル」。
マレーハウスの下の・・・
ミツヅノコノハガエル
大きなカエルで落ち葉に擬態(ぎたい) しているため茶色い色をしていて、
目の上や鼻先がとがっているのが特徴です。
地面でじっとひそみながら、目の前をエサとなる虫たちが通ったとたん、
ひゅっ!と長い舌を伸ばして丸飲みにしてしまいます。
さて、このミツヅノコノハガエルの何が夜ならではかというと・・・。鳴き声です。
暗くなってくるとねったいかん内に響き渡る「ガッ!」という大きな鳴き声。
本当に大きくて、地下の水族館にいても
2階にいても聞こえるほどです。
何も知らずに聞いた人は、おそらく何の音かわからないのではないでしょうか。
カエルが大きな鳴き声で鳴くということは元気の証でもあるので、
この声を聞くと私としてはとてもうれしく、声を聞いてはにんまりしています。
ミツヅノコノハガエルの鳴き声がねったいかんの夜の見どころならぬ、「聞きどころ」第二弾でした。
閉館時閑が近くなるとお客様も少ないので、お魚たちもゆったりリラックスモード。
タイミングがよければ貸切状態で楽しめることもあります。
昼間にしか来たことのない方、ぜひ夕方~閉館時間あたりに一度遊びに来てみてくださいね。

水族館担当スタッフのつぶやき話 | 更新日:2012.01.18

ラン展はじまる!

ねったいかん、毎年恒例の “らん・ラン・蘭展” が1月2日からはじまりました。
愛好家の方々が育てたランや、今の季節ならではのランを使ったアレンジメントの他、
展示販売も行っています。
 
カトレアだけを見てもこんなに色とりどりの品種があります。
(愛好家の方々のランより)
このひとつひとつの香りも微妙に違うのです。わたしのおすすめの香りはこの白いカトレアです。
すっきりとしたほのかに甘い香りが癒されます。
ランを間近でご覧いただけるところがねったいかんならではの魅力です。
ぜひ顔を近づけて花の香りを楽しんでみてください。  
らん・ラン・蘭展は1月22日(日)まで開催しています。
1月15日(日)と1月22日(日)には愛好家のベテランの方たちによる、ランの育て方相談会もあります。
暖かく、華やかな らん・ラン・蘭展 にぜひおこし下さい。

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2012.01.09

暗くなってからのお楽しみ①

3連休 が終わると、そろそろ学校も始まるころでしょうか。
今年の冬休みは楽しく過ごせましたか?
 
さて、ねったいかんの開館時間は10時から夜の6時(最終入館は5時半)までなのですが、
夕方以降のほんのわずかの時間、暗くなったときにしか楽しめない、
夜のねったいかんの見どころポイントをご紹介!
今回はその第一弾です。
夜の見どころ① : 池水槽のボルネオカワガメ。
ねったいかんで一番大きな池水槽。
大型の淡水魚がたくさん泳いでいるのですが、じつはボルネオカワガメというカメも一緒に生活しています。
池水槽にすんでいる・・・
ボルネオカワガメ
ボルネオカワガメは、最大で甲長80cmにもなる大型のカメ。黒いつぶらな瞳がチャームポイントです。
基本的に水中生活をするはずなんですが、なぜか日中はずっと陸地の茂みにかくれてしまい、
展示効果の低さはねったいかんでNO.1・・・。まさに飼育係泣かせのカメさんです。
日中はこのあたりの茂みにいます
でも暗くなってくると、のそのそっと池に入ります。ぽちゃり。
そしてつぶらな瞳で私のほうを見つめるのです。
「おなかすいたな・・・」
目力!
その目力に負けて、私はエサをぽろぽろっと与えます。それをなんとかわいらしく食べることか!
最近の私の癒しでございます。ぜひみなさまにも、ボルネオカワガメにじっと見つめられてみてほしいです。
本当にカワイイ・・・。夜しか出てこないけど、それでも好き!大好きです!
ただ、これから日が長くなるにつれ、カメを見れる時間が短くなってしまうのが悩みどころ。
心を鬼にして、昼間にエサを食べる訓練をしなきゃいけないかなぁ、と頭を悩ませております。
次回、夜の見どころ②をご紹介します。お楽しみに!

水族館担当スタッフのつぶやき話 | 更新日:2012.01.09

手間がかかる子ほど可愛い!?②

新年明けましておめでとうございます。
年が変わって少し時期遅れになってしまいましたが、
12月17日のつぶやき話に続き、今回はクリスマス水槽ができるまでの過程その2をご紹介したいと思います。
   
大変ご好評いただきました、クリスマス水槽。
ツリーとリースがいったい何でできているかというと、コレです。
リースの土台はそのまま使えますが流木についてはツリー型にカット、
そして南米ウィローモスというコケを巻きつけていきます。
前回のつぶやきに登場したリシアは釣り糸で巻いたのですが、
こちらは100円ショップで買った裁縫用の緑の糸で巻いてあります。
5mm~1cm程度の幅でひたすらグルグル巻き巻きしていきます。
ウィローモスはリシアよりもややフサフサしているのですが、それを糸で密に巻いていくと、
まるで薄切りする前のチャーシューのよう。ツリーにはほど遠い・・・。
チャーシュー感がなくなるように、こちらも数週間養生しました。
時間をかけた甲斐もあり、ちゃんとクリスマスツリーらしくなってくれました。
リシア、ウィローモスともに、時間も手間もかかりますが、とても素敵な水中クリスマスを演出することができます。
家に水槽がある方は、来年のクリスマスに挑戦してみてはいかがでしょうか?
今年も皆さまに楽しんでいただけるように色々と頑張ります。
どうぞよろしくお願いいたします。

水族館担当スタッフのつぶやき話 | 更新日:2012.01.02

手間がかかる子ほど可愛い!?①

12月10日の皆既月食は皆さまご覧になりましたか?
 
私は家のベランダで、あったかいお茶をすすりながらの天体観測でした。  
さて、前回のつぶやき話ではクリスマスの水槽をご紹介しましたが、
今回はあの水槽ができるまでの過程を皆様にお伝えしようと、筆、もといパソコンを取った次第であります。  
     
まるで黄緑色の絨毯(じゅうたん)のように見えるこのコケ、“リシア”といいます。
このリシア、水槽ではまるで地面から生える水草のように見えるでしょ?
でも実はリシアは水面に浮くタイプのコケ、浮きゴケなのです。
では、なんで沈んでいるのかというと、ここには私の涙ぐましい努力が・・・。
この水槽のリシアは写真ような薄っぺらい石に巻きつけられて底に沈んでいるのです。
細い釣り糸を使ってリシアをこの石に、「いーとー(糸)まきまき、いーとーまきまき♪」です。
1つの石に巻き巻きするのに要する時間は約3~5分。(慣れてだいぶ速くなりました)
1つの石がこのサイズなので、大きなクリスマス水槽に沈めるとなるとなんと約100個以上の石が!
ひたすら石に巻きまき、巻きまき、巻きまきまき・・・。
巻きたてのリシアを並べてもこの通り、石をしきつめた感丸出し。
これを水槽に沈めて時間をかけて養生(ようじょう)します。ときには先端のカットも行います。
 
すると和名で鹿角苔(カヅノゴケ)といわれるリシアらしく、分岐(ぶんき)を重ねながらすくすくと育ちます。
そしてこの通り、見事な美しい絨毯(じゅうたん)になるのですね。
手間のかかる作業が多いリシアですが、
その分美しく育ってくれたときの喜びと言ったらなんと表現していいものか!
親心といっても過言ではありません。
 
さて、次回はツリーやリースに使用したコケ、ウィローモスについてつぶやこうかと思っております。
 
お楽しみに!

水族館担当スタッフのつぶやき話 | 更新日:2011.12.17

ウナズキヒメフヨウが咲いています!

今、熱帯館ではウナズキヒメフヨウが咲いています。
と言っても、咲いているのか咲いていないのか判断に困る花なのです・・・
ハイビスカスの仲間で1日だけしか咲かない一日花ですが、花は下を向いて花びらは開きません。  
だから“ウナズキ”ヒメフヨウと呼ばれています。  
花びらが開かない理由は「雨を避けている」とも「小さな虫に花粉を運んでもらうため」とも……
咲き方は控えめですが、花の奥には蜜をたっぷりつめて虫の来訪を待っています。
館内にはピンクのほかに赤いウナズキヒメフヨウも展示しています。  
どちらも鮮やかな色なのでぜひ探してみてください。

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2011.12.11

フラワー・クリスマス始まる

あっという間に師走になってしまいました。すっかり冬ですねー。
 
12月6日より、クリスマスの企画展「フラワー・クリスマス」が始まりました。
2Fの展示室にはきれいなお花が盛りだくさんで、とっても楽しい雰囲気です。
さて、もちろん水族館担当の私も水槽を1本置かせてもらいました。コレ。
ウィローモスというコケで作ったクリスマスツリーにクリスマスリース。
 
そして、ゴールデンテトラ(といっても、色はなぜかシルバーです)がキラキラと輝きながら泳いでいます。  
下のほうにはクリスマスカラーのエビたちも。
黄緑色したじゅうたんのように見えるものも実はコケです。
光合成が活発になると小さな気泡をたくさんつけて、コケのじゅうたんもキラキラ輝きます。  
自分で作ってなんですが、とっても癒されますよー。じつはこの水槽、仕込み始めたのは1ヶ月ほど前。
うまく水草が育つか不安だったのですが、裏の水槽で時間をかけてじっくりと育てた甲斐がありました。
 
   
さぁ次はお正月に向けて頑張るぞー!

水族館担当スタッフのつぶやき話 | 更新日:2011.12.08

目~がふくらむ???お腹ではないの~?

温室内も暖房が入り、日照を確保するため、伸び過ぎた枝等の剪定を行いました。いよいよ冬の到来ですね。  
2階のエレベーターホールや図書コーナーから温室内を見下ろしていただくと、
様々なグリーンの中に樹冠に直径5センチくらいの白色の花をたくさんつけて、
そこだけ、ふわっと明るくなるような感じで、す~っと咲いているの花があります。
ミフクラギの花です。
別名 沖縄夾竹桃(おきなわきょうちくとう)。一般的なキョウチクトウとは属が別になります。
個人的には大好きな花です。画像がきれいじゃなくてごめんなさい。
ミフクラギの語源は・・・木を傷つけると有害物質を含む乳液が出ます。
その樹液が目に入ると目が腫れることから「目が腫れる木」が訛って→ミフクラギになったといわれています。
果実はニワトリの卵大で、最初は緑色→エンジ色→黒色と変化していきます。
芽出し苗は「恐竜のたまご」などの流通名で売られていますが、
木や葉、種子には有害物質が含まれていますのでご注意ください。

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2011.11.26
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