木と菌根菌(きんこんきん)とキノコの話

先日、新聞を読んでいると面白い記事がありました。
きのこの愛らしい見た目に魅了され、鑑賞したりグッズを集めたりする「きのこ女子」が増えていると。
主に10代後半から20代くらいの方が多いそうです。きのこストラップの
ガチャポンは3年足らずで300万個を超える販売を記録しているとか。
きのこブームが到来しているのか!あれ?でも、きのこって何だろう?
「きのこ」とは…①カビや酵母と同じ菌類の一種である。
          ②目で確認できる程度の子実体を形成するもの。

子実体(しじつたい)、これこそが「きのこ」なのです。
子実体とは、菌糸の集まりのことで、傘の裏から胞子を出して増殖します。「きのこ」はちょうど植物にとっての「花」みたいな
ものだと言えば分りやすいでしょうか。
また、きのこはどのように栄養分を摂るかによって大まかな分類が出来ます。
ここでは植物から栄養を摂取しているきのこを取り上げます。
①枯れている植物から栄養を吸収し、分解する「腐生菌」(ふせいきん)
…シイタケ、ナメコ、キクラゲなど
②生きている植物にとりついて栄養を吸収、最後には宿主の命を奪う「寄生菌」
…ナラタケなど(感染力が強く、ナラタケ病とも呼ばれます)
③植物の根に菌糸を貼りつかせて炭水化合物などを吸収する代わりに窒素・リン酸等を植物に与えて、
共生関係をつくる「菌根菌」(きんこんきん)があります。
…マツタケ、トリュフ(セイヨウショウロ)など
熱帯雨林などの森では「きのこ」は重要な役割をしています。
枯れた植物を分解する「腐生菌」が枯れ木や落葉を土に還してくれます。
もしこれが無ければ森は枯れた木や落葉が山積み!になってしまいます。
また当館の重要な展示植物である、フタバガキ科の樹木たちは「菌根菌」との共生関係をつくることが知られていて、
菌根菌に感染しているものとそうでないものとを比べると生長が2倍も違うという研究報告もあります。
生態系は菌類という分解者・共生者がいてはじめて成り立つのです。
どうです?きのこって「おいしい」・「かわいい」だけじゃないんですよ。
ところでねったいかんにも「きのこ」が生えることがあります。
植物だけでなく、地面にも注目してみてください。かわいらしい姿が見られるかも知れませんよ。 (M記)

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2013.10.11

ディコリサンドラが咲いています(見どころ情報10月2日号)

ディコリサンドラ ティルシフロラが美しい紫色の花を咲かせています。(温室)
(11月10日現在花は終了しています。)
 
プルメリアもまだ花を咲かせていますので、ぜひその素敵な香りをご堪能ください。(温室) 
(1月7日現在咲き終わっています。)
  
冷室では熱帯シャクナゲのヤスミニフロルムが真っ白な花を咲かせています。(10月31日現在花は咲き終わっています)
その他の熱帯シャクナゲも順次咲いています。(1月3日現在花は咲き終わっています)
 
ウツボカズラは先日花が咲き、今は実が成長してきています。(冷室)
(11月16日現在種は終了しています)
 
販売コーナーではピンクの花が咲くサルビアや、食虫植物のモウセンゴケなどを販売しております。(2階受付前)
数に限りがございますので、ぜひお早めにご来館ください!(10月19日現在販売は終了しております。)

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2013.10.02

色とりどりの熱帯シャクナゲが咲いています(見どころ情報9月20日号)

冷室には色とりどりの熱帯シャクナゲが咲いています。   (1月7日現在咲き終わっています。)
日によって咲いている花が違います。
  
冷室ではほかにエスキナンサスやラン類が咲いています。
(エスキナンサスは2月8日現在咲き終わっています。)
 
温室ではサンタンカが真っ赤な花を咲かせています。   (1月7日現在咲き終わっています。)
  
花壇ではストロベリーグァバが色づいてきました。
(10月19日現在実は終了しました。)

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2013.09.20

オヒルギが咲いています(見どころ情報9月10日号)

ねったいかんには魚と植物が同居する池があります。(温室)
ここでマングローブの一種であるオヒルギ、別名アカバナヒルギが花を咲かせています。
一見、花なんて咲いてないように見えますが、よく見ると葉の茂みの中に赤い花が咲いています。
先日まで花を咲かせていたミズレンブが実をつけています。(温室)
大量です!!
成熟したら試食会を開きたいと思っています。
(10月19日現在実は終了しております。)
  
その近くにあるカカオには多くのツボミが見られるので、近いうちに花が観察できるでしょう。(温室)
20センチほどになるカカオの実からは想像しにくいですが、とっても小さな花です。   (1月7日現在咲き終わっています。)
 
回廊では、精油等でよく使われるイランイランが花を咲かせていますので、ぜひ直接香りをかいでみてください。
(1月3日現在花は終了しております)

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2013.09.10

彩りの秋 

先日は2~3日涼しい日が続き、だんだん秋が近づいているのかなと感じるようなお天気でしたね。
ねったいかんでは真夏の花がピークを越え、徐々に植物たちが実や種をつけるなど、秋の訪れを感じます。
日本は春夏秋冬、季節の移り変わりがはっきりしていますが、熱帯は常に暑く季節の変化がありません。
そのため、一年中花を咲かせる植物も多いです。
しかし、日本の温室で熱帯の植物を育てるとやはり気温の変化などの影響を受けるので、季節によって生育が
変化します。
たとえばミズレンブ。
ねったいかんでは夏に花を咲かせ、9月頃に実をつけます。
今は小さな実がたくさんなっているので、大きく成長したら試食会を開きたいと思っています。実は成長すると鮮やかな赤になります。
次に、キミノバンジロウとストロベリーグァバ
こちらも、実が成長中で、熟すとキミノバンジロウは黄色に、ストロベリーグァバは赤くなります。
やはり、試食会ができたら良いなと思っています。
ストロベリーグアァバ
キミノバンジロウ
こう見えて、キミノバンジロウもストロベリーグァバも先ほどのミズレンブとは仲間で、同じフトモモ科です。
花を見るとそっくりですね。
さらに、こちらはブラキキルム ホースフィールディー
かみそうな名前ですね。こちらは実の部分が鮮やかなオレンジで、実から出てくる種が真っ赤です。
ふだんはとても地味な植物なのですが、この時期だけ派手な姿が見られます。
ブラキキルム ホースフィールディー
他にも、真夏とはまたちがう植物のすがたが見られますよ。
秋の変化は一瞬ですから、ぜひぜひ、お見逃しなく!!
( I記)

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2013.09.04

オオダルマインコのお名前が決まりました!!!

8月6日からねったいかんでお名前投票を実施していた「オオダルマインコ」の投票が終了しました。
投票数はなんと全部で1943票!!!
たくさん投票していただいて、とってもうれしいです!
どうもありがとうございました。
それでは、「オオちゃん」「ダルちゃん」「マイちゃん」「ピーちゃん」のそれぞれの得票数を発表します。

どきどき・・・

①オオちゃん・・・325票
②ダルちゃん・・・851票
③マイちゃん・・・199票
④ピーちゃん・・・568票
ということで、「ダルちゃん」に決定しましたー!!!パチパチパチ!!!
最近、おしゃべりの練習を少しずつしているところで、言葉のバリエーションも増えてきました。
「オハヨ」はだいぶ上手に言えるように。
他にも「ゴニョゴニョ」と何か言葉を話そうとしていることがあり、そのたびに私が
「ん?何て言ってるの?」と言っていたせいか、このごろ
「ん?」
とマネすることもあります。
「カッカッカッカッ!」
と笑ったり、「ピポー」と口笛を吹いたり、なかなかおしゃべりさんになってきました。
次回ねったいかんに来たときには、「ダルちゃん!」とお名前を呼んで話しかけてあげて下さいね!
もしかしたらお話してくれるかも!?
お話しようね!

水族館担当スタッフのつぶやき話 | 更新日:2013.08.28

「むかご」って な~に?

猛暑の中、みなさまお元気ですか?
ねったいかんの植物、特にバナナなど熱帯性の植物は、ここぞ!とばかりに、すくすくと育っております。
さすがに屋上の鉢物は少しぐったりしている鉢もあります。
植物は昼間の温度はある程度高くても大丈夫ですが、夜間の温度が下がらないのが最悪です。人間も休まらないですよね。
また昼間でも日陰で38度を越えるなんて、思ってもみませんでしたよね。でも旧盆過ぎにはきっと少しは涼しくなってくれるのではと期待しつつ・・・。
突然ですが、「むかご」ってご存知ですか?ヤマノイモの「むかごご飯」を食べたことのある方はいらっしゃるかと思いますが。
私の大好きな花の一つのオニユリにもあります。
ねったいかんの回廊にはむかごが花盛り!?です。
むかごとは芽の一種で、地上部に生じた定芽が、養分を蓄えて肥大して、母体から離れて発芽し、
栄養繁殖の役に立っているもので、茎が多肉になったものを肉芽といいます。また、葉が多肉になったものを鱗芽といいます。
その1.宇宙イモ 別名:エアーポテト  Dioscrea bulbifera cv. Domestica ヤマノイモ科
ニガカシュウの栽培変種といわれています。葉がハート型で大きく、またむかごが大きなものでは握りこぶし位になり、
空中に下がる様は大変ユニークで、緑のカーテンとして推奨しています。むかごも地下茎も食べられます。
その2.オカワカメ 別名:雲南百薬 和名:アカザカズラ  Anredera cordifolia   ツルムラサキ科
ハート型の葉が一列に並ぶ様子はかわいいですね。葉をゆでて食べます。
むかごを植えても増えますし、冬場に地上部が枯れても凍らせなければ、来年暖かくなってくると葉がでてきます。
その3.熱帯性スイレン  Nympaea ×hybrida スイレン科
スイレンには大きく分けて温帯性と熱帯性があり、熱帯性スイレンには夜咲種と昼咲種があります。
回廊にある種類は熱帯性の昼咲種で、なんと葉の中心にむかごができるタイプです。
熱帯性のスイレンの美しさは筆舌に尽くしがたいものがありますが、とにかくきれいです。
ねったいかんでも過去に他の植物園から余剰株をいただいてきて、池に展示したのですが、一晩というのは大げさですが、
2晩で池のサカナたちの食料となってしまいました。東南アジアなどでは花や茎も食材として売られている位ですから、
無理もありませんが・・・。
そして生長するとこんなにきれいな花が咲きます。

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2013.08.23

どっちがどっち!?

早いもので、夏休みももう後半戦ですね。
ねったいかんには自由研究のテーマを探しにきたのか、ノートを片手に熱心にメモを取ったり、
カメラで色々と撮影しているお子様を見かけることがあります。
そろそろ残りの宿題のことも頭をかすめ、遊んでばかりいられない頃でしょうか。
みんな、頑張って!!!
さて、8月2日にサンゴ水槽へ新しい隠れキャラ的生き物を入れました。
今までのつぶやき話にも何度か登場しているのですが、この水槽にはいろいろな隠れキャラがいます。
じっくりと水槽を見れば見るほどたくさん生き物が見つかるように、小さな生き物や見つけにくい生き物をたくさん展示しています。
オドリカクレエビ                    ユビワサンゴヤドカリ                イソギンチャクモエビ
今回新しく加わったのはベニハゼとチゴベニハゼの2種類。
こんな魚です!
赤い体をした小さなお魚で、現在体長2cm弱くらいでしょうか。
最初は岩陰にかくれてしまって、ずーっと姿を見ることができず心配していたのですが、この頃少しずつ姿をあらわしてくれるようになり、
水槽を見るとだいたい2匹は見つけられるほどになりました。
さて、でも困ったことがあります。
先ほどの写真を見るとわかるように、ベニハゼとチゴベニハゼは見た目がかなりそっくり。
ぱっと見では判断できません。
2種類の見分けポイントは、
①第一背びれの長さ
②胸びれの付け根

チゴベニハゼは第一背びれが長く糸状にのび、また胸びれの付け根にも濃い色のもようがあります。
一方ベニハゼは背びれがのびず、胸びれ付け根にも濃い色のもようはありません。
じーっくりと観察をして、やっと判明しました。
それでは次の写真に載っているのは、ベニハゼ?それともチゴベニハゼ?どっち??
正解は・・・チゴベニハゼです。
みなさまわかりましたか?
こちらがズームアップした写真。
第一背びれがなんとなくのびているのがわかりますか?
あと胸びれの付け根にもちゃんと暗色斑があります。
ちなみに、はじめに紹介したベニハゼ、チゴベニハゼの写真は、左側がチゴベニハゼ、右側がベニハゼです。
なかなか見分けるのは至難のワザかもしれませんが、ねったいかんへ来た際にはぜひチャレンジしてみて下さいネ!!!

水族館担当スタッフのつぶやき話 | 更新日:2013.08.21

メディニラのトンネル(見どころ情報8月17日号)

メディニラ スペキオサが次々と咲いており、ピンクのトンネルとなっています。 (1月7日現在咲き終わっています。)
食虫植物コーナーでは、様々な種類の食虫植物を見ることができます。
(2月8日現在咲き終わっています。)
おなじみのハエトリソウや、ウツボカズラ
スミレのような花を咲かせるムシトリスミレ
 
種によって筒の形が様々なサラセニアや、捕虫葉の先が赤く鮮やかなモウセンゴケ
冷室では、ブラキキルム ホースフィールディーが色鮮やかな実と種をつけだしています。
(10月31日現在終了しました。)

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2013.08.17

お名前決めよう!第二弾

先日ねったいかんにいる「ヒマンチュラ・チャオプラヤ」の愛称募集を行ったところですが、
「お名前決めよう!第二弾!!」ということで、オオダルマインコのお名前を決めようと、
今週6日からお客様に投票を行ってもらっています。
ねったいかんスタッフで4つの候補を考え、好きな名前のところに丸いシールを貼ってもらう形式で
投票していただいています。
お名前候補は以下の4つ。
①オオちゃん(「オオダルマインコ」の「オオ」)
②ダルちゃん(「オオダルマインコ」の「ダル」)
③マイちゃん(「オオダルマインコ」の「マイ」)
④ピーちゃん(インコといえばやっぱりコレ!)
約2000枚準備したシールがなくなり次第終了予定で、おそらく18日くらいには投票が終わるのではないか
とふんでいます。
また後日投票結果をご報告しますので、お楽しみに!!!
お時間ある方はぜひ清き一票をよろしくお願いいたします!!!
どんな名前になるかなー楽しみ☆

水族館担当スタッフのつぶやき話 | 更新日:2013.08.07
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