ランの起源の話(ねったいかんのラン展まもなく終了です!)
寒い日が続いていますね。 温室の植物たちも、心なしか縮こまっているように見えます。
そんな寒さを吹き飛ばす、らん・ラン・蘭展2015もあと残りわずかとなりました。
展示は1月18日(日)午後2時まで。
その後は非売品だった展示品も含めた、即売会となります。
午後2時から整理券をお配りしますので、早めにお越しください。2時30分から即売会を開始いたします。
毎年大人気ですので、お見逃しなく!
さて、ここからお話を変えましょう。「ランの起源について」です。
ラン科の植物は、野生種だけで、2万5千~3万種類あるといわれています。
地球上にある全ての被子植物を合わせると25万種類くらいといわれていますから、およそ1割の植物がラン科の植物ということになります。
ラン科植物は植物進化の歴史上、地球上で最後に現れた植物です。
条件の良い生育場所は他の植物にとられていて、岩や木の上など、決して良いとは言えない場所で生育するしかありませんでした。
さまざまな悪条件の中で、なんとか生育しようとした結果、多様に進化し、種類数が増えたといわれています。
最後に現れた植物なので、歴史の浅い、新しい植物と思われがちですが、近年の研究で意外とそうでもないことが分かってきました。
では、ランはいつから地球上に現れたのか?
研究者はランの化石を探しましたが、一つも見つかりませんでした。
しかし、2007年頃にドミニカ共和国産で2,000万年~1,500万年前の第三紀中新世の琥珀(こはく)に閉じこめられていた、
ハリナシバチの一種にランの花粉が付いているのが発見されました。
たいへん保存状態がよく、遺伝子解析をした結果、ランの起源を知るための大きな手ががりとなりました。
結果から推定されたランが地球上に現れた年代は… 白亜紀後期の7,600万年~8,400万年前でした。
被子植物が地球上に現れたのが、1億4千万年~2億年くらい前の中生代ジュラ紀といわれていますから、
ランはそれほど新しい植物ではなかったことが分かります。
さらに他にも発見がありました。
ボルネオ島の熱帯低地林に自生する、ノイウィーディア・ボルニエンシス(Neuwiedia borneensis)と、その仲間のヤクシマラン亜科がラン科に含まれるかどうかが長年論争になっていました。
ラン科植物の花の特徴である、「唇弁(しんべん)がない」 「雄しべと雌しべが合着した蕊柱(ずいちゅう)になっていない」など、
ランとは思えない形態をしていたのです。
それが、1999年遺伝子解析の結果、その論争に終止符が打たれました。ヤクシマラン亜科はラン科であることが分かりました。
そして、その出現年代は… やはり同じく白亜紀の約9000万~8000 万年前と推定されました。
ヤクシマラン亜科は、古い形態のラン、つまり「生きた化石」だったのです。
白亜紀といえば、恐竜の全盛期。 ティラノサウルスがランを見ていたかも知れませんね。
(M記)
モクズショイの衣装チェンジ
新年明けましておめでとうございます。
2015年初のつぶやき話、いってみよー!
1月前半の企画展は、「らんラン蘭展」。
その展示室の一角に、お正月にちなんだ水そうを2つ置かせてもらいました。
笑う門にはフグ(福)来る!?ハリセンボン。
お正月の遊びといえば、凧揚げ→タコアゲ→タコクラゲ。
タコクラゲはクリスマスでも非常に好評だったので、再展示です!
そして、もう一種類、こちらの生きもの。
なんか見覚えありませんか?
そうです、クリスマス展でクリスマスの衣装を身にまとっていた「モクズショイ」。
今度は今年の干支にちなんで、羊になりきっています!(笑)
羊に見えるかな~?
それでは皆さま、本年もどうぞよろしくお願いいたします。
チンアナゴ
あっという間に2014年も終わりを迎えようとしています。
2014年はみなさま、どんな一年でしたか?
それでは、2014年最後のつぶやき話、いってみよー!
この間、2匹のチンアナゴがケンカをしていました。
普段はかわいらしいチンアナゴ。
ケンカのときは、口を大きく開けて、心なしか目もつりあがって見えます。
動画が取れたので、みなさま見てみてくださいな。
お互いの巣穴が近すぎるんでしょうね。
「ちょっと穴近くね?おまえどっか他のとこいけよー。」
「やだよー、オレだってここが気に入ってるんだから。おまえこそどっかいけよー。」
そう言っているみたいですね。
チンアナゴたちは、水そうの中でもごはんがたくさん流れてくるあたりに巣穴を作ることが多く、
ねったいかんの水そうでは、まんなかあたりで生活しているコがたくさん。
ケンカの翌日に水そうを見ると、やはり1匹が他のところにお引越していました。
夜の間にそーっとお引越を完了したようです。
ほどほどの距離感がイチバン、てことかな。
今年もたくさんのお客さまがねったいかんに遊びに来てくれて、本当に感謝しています。
皆さまの楽しんでいる姿や笑顔を見るととっても嬉しくて、頑張るぞー!となります。
来年も、どうぞよろしくお願いいたします。
それでは皆さま、良いお年を~!
ハナイカの衝撃的なお食事シーン
展示のたびにお客さまを虜(とりこ)にする生きもの、ハナイカの展示がスタートしました。
小さくてカラフルなイカです。 みなさまが食べるスルメイカとはちょっと雰囲気が違いますね。
ハナイカは海底を歩くイカで、普段はじっとしていたり、海底をのろのろと歩いたり。
そんなハナイカも、ごはんの時間となると様子が変わります。
今回はエサを食べるシーンの動画がとれましたので、皆さまにも公開したいと思います!
ハナイカの衝撃的なお食事シーンはこれだー!!!
You Tubeでご覧になる方はコチラ→
どうですか? エサをねらっている動き。
エサをねらいながら にゅー っとのびる触腕(しょくわん)。
そして、シュパーン! と とらえる素早さ!!!
私も、ハナイカのこのお食事シーンは何度も見入ってしまいます。
たまりませんなぁー。
イカの寿命は一年。
現在展示しているハナイカたちも、人生のラストスパート、繁殖の時期です。
展示期間が1~3ヶ月と限られてしまうことが予想されるため、ハナイカをご覧になりたい方はお早めに遊びに来てくださいね。
クリスマス展 あと4日で終わりです!!
寒波到来。
毎日、寒い日がつづきますね。
12月といえば、クリスマス!
ねったいかんでも開催中のクリスマス展。
残すところ、あと4日となりました。(~25日まで)
ねったいかんのクリスマスは、ビルマムツアシガメのむっちゃんによるクリスマスツリーの点灯式をはじめ、
サンタクロースのコスチュームコーナー、ハンドベルなどなど楽しいコーナーが盛りだくさんです。
そして、もちろん植物も。
クリスマス気分を盛り上げる植物たちが勢ぞろいしています。
一部、 ご紹介しますね。
クリスマス気分を盛り上げるポインセチア。
ポインセチアといってもいろいろな品種があるんです。
ハート型の葉がこんもり、シクラメン。
寒さに強い春咲きの原種のシクラメン。
小さな苗ですが、まるっこい葉がかわいらしい。ふつうのシクラメンをくらべると花はとても小さくシンプルです。
ちょうど、つぼみが出はじめています。
そして、寄せ植えにぴったりの植物のご紹介。
シルバーリーフが美しいシロタエギク、オレアリア、コチア、フランネルフラワー
色とりどり、ビオラ、ユリオプスデージー、プリムラ、大きな株に育つ斑入りのアリッサム
…などなど、いろいろあります。
販売もしておりますので、ぜひ遊びにいらして下さい。
あと4日ですよ~。
(H記)
オシャレなカニ、モクズショイ
前回ご紹介したハリセンボンと同じ水そうで、とある生き物が一緒に暮らしています。
下の写真に写っているのですが、どこにいるかわかるかな?
アップにしてみましょう。
「サンタさんのこと!?」
そう思った方、もっとよーくサンタさんの周りを見てみて下さい。
カニさんが4匹、サンタさんのまわりをぐるりと囲んでいるのがわかりますか?
「モクズショイ」というカニさんです。
海そうやカイメンなどを体にくっつけて、擬態(ぎたい)しているカニです。
カモフラージュですね。
藻(も) や クズ を背負う (しょう) から、モクズショイ です。
さて、このモクズショイ、水そうのなかにたくさん毛糸を入れておくと、それをせっせと背中やあしにくっつけてしまいます。
今回はクリスマスに合わせて、赤と白と緑の毛糸。
4匹の中でどのコがいちばんおしゃれかな?
ぜひお気に入りのモクズショイをみつけてみてくださいね!
カカオノキ
こんなにかわいい花が
こんなにたくさん咲いたので
こんなにたくさん実っています。
こんなに大きくなれば
チョコレートが作れるかもしれません!!
今年もカカオノキにかわいい花がたくさん咲きました。
今、花はほとんど残っていませんが、かわりに小さな青い実をたくさんつけています。
木の幹に直接花が咲いて、実がぶらさがるのを「幹生果(かんせいか)」っていうんです。
珍しいですよね。
ご存じのとおりカカオノキからとれるカカオ豆は、ココアやチョコレートの原料です。
カカオノキを育てるには、規則的な降雨と排水のよい土壌、温暖で湿潤な気候が必要です。
カカオノキの名前(Theobroma cacao)はギリシャ語で「神の食物」という意味で、カカオは高価で神か王者でなければ口にできなかったことから命名されたそうです。
今はココアやチョコレートはどこでも手に入るようになりました。
チョコレートが嫌いな人ってあまりいないですよね。
チョコレートはポリフェノールを、赤ワインよりはるかにたくさん含んでいて、’からだ’にも’こころ’にもとてもいいそうです。
ただし、カロリーはちょっと高そうですね。
今実っている青い実はカカオポッドと呼ばれ、約6か月かけて、長さ15~30cm位まで大きくなるんです。
そのあと熟すると濃黄赤色になって、中には20~60個ほどの種子が入っていて、これがカカオ豆なんです。
皆さんも、”ねったいかん”に遊びにきて、カカオの実が大きく熟していくところを見てみませんか。
MI記
12月のダイオウグソクムシのエサやり日程
12月のダイオウグソクムシのエサやりは、12月13日(土)に行います。
つまりあさって・・・直前の告知になってしまって本当にゴメンナサイ!
いつものように15時からの「さかなのエサのじかん」のあと、15時半ごろから行います。
いやぁ、13日の土曜日はイベントがもりだくさんですね~。
14時からは、ムッちゃんのツリー点灯式。
15時から、さかなのエサのじかん。
そしてそのあとダイオウグソクムシのエサやり。
さらにさらに16時からは大人気イベント「トワイライトジャングル探検」!
13日は午後がなかなかアツイです。
ねったいかんを思う存分満喫できるはず!
皆さまのご来館をお待ちしております。
みんな大好きハリセンボン
クリスマス展で展示している生きもの紹介第二弾は・・・
みんな大好きハリセンボン。
すごくちびちびサイズのハリセンボンですが、とにかく人懐っこい!
お客さまの姿や動くものに興味津々のようです。
そして、もちろん私の姿を見ると、すごい勢いで寄ってきます。
「ご飯ちょうだい~!!!」と・・・。
さすが育ちざかりですね。
ごはんをあげると、ものすごい勢いで、ものすごくたくさん食べます。
あまりにもガツガツしていて、たまにエサをはさんでいるピンセットを一緒にかじって釣れそうになってしまうことも。
動画に取れたのでちょっと見てみて下さい。
必死さが、なんだかくすっと笑えます(笑)。
You Tubeでご覧になる方はコチラ→
そしてごはんをたくさん食べたあとには、お腹がぽっこり・・・。
私たちとおんなじですねぇ。
これがハリセンボンの食前と食後のビフォアアフターです。
食前がこちら。
そして食後。
お腹ぽっこり出てる~!それでも気にせずどんどん食べ続けるハリセンボン。
こりゃまたカワイイ~!
これだけ出ているお腹が翌日にはすっきりしてるなんて、なんとうらやましい・・・。
そしてそして、たくさん食べたあとには、もちろん出るものが。
けっこう太い、立派なウンチをします。
あまりにも立派なので、ねったいかんのスタッフがちょうどそのシーンを見て、
スタッフ 「ハリセンボンのおしりから、オレンジ色の大きいのが出てますが、大丈夫ですか!?脱腸とかですか・・・?」
私 「あ、ウンチです。」
そんなやりとりがありました。(笑)
とっても可愛いハリセンボンの紹介でした。
次回は誰にしようかな~。
カカオが実っています(見どころ情報12月6日号)
今年の秋もたくさんカカオの花が咲きました。
そして、今、カカオの実が成長中です。
カカオ Theobroma cacao
真っ赤でフワフワのカリアンドラ ハエマトケファラも咲いています。
カリアンドラ ハエマトケファラ Calliandra haematocephala
コエビソウやベンガルヤハズカズラ、カッシア、ウナズキヒメフヨウなども咲いています。
寒い冬は温室で、花を観賞してみませんか。
コエビソウ Justicia brandegeana
ベンガルヤハズカズラ Thunbergia grandiflora
カッシア Cassia sp.
ウナズキヒメフヨウ Malvaviscus arboreus var. mexicanus