こぼれ話10月6日号『不思議な形の葉っぱたち』
ねったいかんでは不思議な形をした植物をたくさん展示しています。
今回は「不思議な葉っぱ」に注目してご紹介します!
まずこちらの葉っぱ、たくさんの穴があいています。
ただの虫食いではありませんよ(^^)
これはマドカズラ(Monstera friedrichsthalii)という植物です。
この穴はもともとあいているんです!
熱帯地方特有のスコール(強い雨風)で葉が折れないようにする工夫だそうですよ☺
コブミカン Citrus hystrix
続いてこちらの葉っぱは真ん中で大きくくぼんでいますね。
これはコブミカンという植物です。
私たちがよく食べるミカンと同じミカン科に属しています。
この不思議な形の葉っぱは、スパイスとしてタイ料理のトムヤムクンなどに使われているそうです。
アンスリウム Anthurium
最後はこちら!赤やピンクのハートが可愛いですね!
これはアンスリウムという植物です。
ハート型の部分は花ではなく「仏炎苞(ぶつえんほう)」と呼ばれる葉っぱの一種なんです。
じゃあ花はどこにあるのかというと、、、
じつはハートの真ん中にある「肉穂花序(にくすいかじょ)」と呼ばれる
棒のような部分に小さな花がたくさんくっついています!
見つけた時はよく観察してみましょう。
ねったいかんで見ることができる3つの「不思議な形の葉っぱたち」探してみてください!
こぼれ話8月30日号『魚毒植物ってなに?』
皆さん、こんにちは!
突然ですが、皆さんは「魚毒植物」をご存知でしょうか。
魚毒植物とは、魚を麻痺させる成分を含む毒(魚毒)をもつ植物のことです。
これを川に流すとたくさんの魚を楽に捕まえることができるので、古来より人々は魚毒を使った漁を行っていました。
日本でもサンショウの毒を川に流して魚を捕まえる「毒もみ」が有名ですよね!
今回は植物館で見られる魚毒植物の一部を紹介します。
まずはじめに表題の写真のゴバンノアシ(Barringtonia asiatica)をご紹介します。
東南アジアの海岸沿いに見られる高木です。果実が碁盤の脚に似ていることからこの名が付きました。ゴバンノアシは英語でFish Poison Tree(魚毒の木)と呼ばれます。かつては植物の果実からとれる毒を川に流して魚を捕まえる「毒流し漁」に使われていました。
ゴバンノアシの果実は海に浮かび、漂流しながら遠くまで運ばれます。毒は漂流中に魚に食べられることを防ぐためと考えられているそうです。
サガリバナ Barringtonia racemosa
マングローブの川沿いの湿地に生育する樹木です。サガリバナは果実や樹皮を砕いて魚毒に使われていました。魚にとっては毒ですが、人々は薬として利用したり、毒を抜いて食べていたそうです。
ミフクラギ(メフクラギ) Cerbera manghas
岸沿いに生育する樹木で、樹液に毒があります。この樹液は人間にとっても大変危険で、目に入ると腫れてしまうことから「目が腫れる木」と言われ、この名がつきました。かつて沖縄県ではメフクラギを使って漁が行われていたそうです。
いかがでしたか?
今回紹介した植物は潮間帯エリアで見ることができます。
ちなみに、魚の毒になる植物を植えていてチャオちゃんや池の魚は大丈夫なの?と思った方もいるかもしれませんが、ご安心ください。魚の毒として使うには植物を鍋で煮る、すり潰すなどの工程が必要になるため、植物館の魚に悪影響はありません。
最後に、現在は魚毒を使った漁は法律で禁止されています!絶対に真似しちゃダメですよ!
こぼれ話 6月13日号『コミカンソウ科の仲間たち』
みなさんこんにちは!今絶賛開催中の『癒しの水草展』。
その中でコミカンソウ科の浮草が展示されているのをご存知ですか?
フィランサス フルイタンス Phyllanthus fluitans
中南米原産の浮草で、黄色から緑、赤の色の変化がとても美しいですね(^^♪
ナガエコミカンソウ Phyllanthus tenellus
コミカンソウ科の植物は、繁殖力が強く、身近な植物の中でも、実が小さなミカンのような形をしていることから『ナガエコミカンソウ』と名づけられたそうです。
ねったいかんの温室の中にも3種類あり、大きさや形も様々です。
アメダマノキ Phyllanthus acidus
まずは今小さな実をつけている『アメダマノキ』をご紹介します♪
ブリッジから見るとわかりやすいですが、枝の途中からなんだか
金平糖のような形の実が付いています。
アマメシバ Breynia androgyna
現在1mmくらいの、かわいらしい雄花が開花中です♪
アカギ Bischofia javanica
滝の一番上に2本アカギの木があります。
沖縄では樹皮を染織で使ったりするそうですよ♪
とても同じ仲間とは思えないくらいバラエティーに富んだコミカンソウ科
の植物たちでしたが、ぜひ探してみてください(^▽^)/
見どころ情報5月5日号(ジャカランダに蕾が付きました♪)
皆さんこんにちは!
ジャカランダにつぼみがつきました!ねったいかんには2本ジャカランダの木が
あるのですが今までは一本しか咲いたことがありませんでした。
しかし今年はなんと、もう一本のジャカランダの木にも初めてつぼみが付きました(^^♪
咲けば初開花となります!
開花は5月中旬から下旬ごろと予測していますが、ダブルジャカランダ、ぜひ見に来てください♪
他にも見どころの花や実をご紹介します。
セイロンニッケイ Cinnamomum verum
高級シナモンでお馴染みのセイロンニッケイの新芽は
赤い色をしています。
これは、新芽を紫外線から守るためと言われています。
葉が固まってくると緑色に戻ってしまうので、今だけ見られる
貴重な瞬間をお楽しみください♪
テイキンザクラ Jatropha integerrima
桜の花に形が似ていることからこの名前が付きました。
また、『堤琴(テイキン)』とはバイオリンのことで、葉の形からつけられたそうです☺
ペトレア ヴォルビリス アルビフロラ Petrea volubilis 'Albiflora'
ペトレアの花が開花しました!
花びらに見える部分は、実はガクと呼ばれる部分で
本当の花びらは中心に小さくちょこんと咲いているんです♪
ベニヒモノキ Acalypha hispida
フサフサとした長く赤い花の房が沢山垂れ下がっている姿が
何とも可愛らしいですね!
とっても気持ちよさそうでつい触ってみたくなりますね♪
メディニラ マグニフィカ Medinilla magnifica
フォトスポットにピッタリ!
まるでシャンデリアのように咲くとても華やかなメディニラです。
マレーシャクナゲ ロキアエ Rhododendron lochiae
色とりどりのマレーシャクナゲの花が見ごろです。
バンダ Vanda
華やかな見た目が美しいバンダの花が咲きました。
プルメリア Plumeria
プルメリアが咲き始めました。
種類によって香りが違うので、ぜひ嗅ぎ分けてみてください(^^)/
ねったいかんでは今、『五感で楽しむ植物展』が開催中です!
5月6日まで開催中ですので見どころを見にきがてらぜひ遊びに来てください♪
こぼれ話4月12日号『熱帯雨林の植物の生存競争(よじ登り植物)』
皆さんこんにちは!
暖かい日と寒い日が繰り返しています。風邪などひかぬよう気をつけてください。
今回は熱帯雨林のよじ登り植物について、ご紹介したいと思います。
熱帯雨林のジャングルでは、背の高い木に光をさえぎられているため、植物たちは光を求めて、様々な形態に進化してきました。
その中の一つの形態が、ご紹介するよじ登り植物(ツル植物)です。
体を支える丈夫な幹をつくらず、ほんの少しのエネルギーで、弱いながらも細い茎を長く伸ばして、他の植物等に絡みついて上へ上へと伸び、光を得ようとする形です。
よじ登り方にもいくつか種類があるので、写真をご覧ください。
1. 巻付き植物→茎を螺旋状に上に伸ばし、よじ登る植物 ①ディノクロア スカンデンス(ツルタケ) Dinochloa scandens
②ヒスイカズラ Strongylodon macrobotrys
③コショウ Piper nigrum
2.不定根→茎や葉柄などから出る根でよじ登る植物 ①ポトス Epipremnum aureum
②バニラ Vanilla planifolia
③フィロデンドロン ウェンドインベ Philodendronornatum cv. Wendimbe
3.巻きひげ→茎や葉の一部が変化した細長いつるを絡み付けよじ登る植物 ①ゴーヤー Momordica charantia
②バウヒニア アウレイフォリアBauhinia aureifolia
③トウツルモドキ Flagellaria indica
4.トゲをひっかけてよじ登る植物 ①ブーゲンビレア Bouginvillea glabra cv.
②インドシクンシ Quisqualis indica
5.フックをひっかけてよじ登る植物 ①アルタボトリス(オウソウカ) Artabotrys hexapetalus
6.吸盤を貼り付けてよじ登る植物 ①アルソミトラ マクロカルパ Alsomitra macrocarpa
「ねったいかん」で、色々なよじ登り植物を観察してみませんか。