
「また依頼したい」と思える
質の高い環境学習プログラムを
提供するために
管理運営統括部 事業運営課
環境学習・イベント担当
1998年入社/新卒採用
恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒業。西武造園に新卒で入社後、設計部門、個人邸宅向けのガーデン提案や維持管理部門、公園の管理・運営部門など、さまざまな部署で花壇・ガーデン設計やイベントの企画・運営等を担当。産休・育休を経た後に、横浜市アメリカ山公園で所長業務を務め、地域と連携した管理・運営業務に尽力。2024年度から管理運営統括部に異動し、西武造園が携わる各公園での環境学習に関する技術支援や研修などを行う。
自分を植物に例えると…コルチカム

園芸品種としてよく植えられている植物で、種子や葉など全体にコルヒチンという猛毒をもち、夏に休眠する球根植物です。暑さや寒さに強く、育てやすい植物ですが、実は毒をもっている…という意外性が、なんとなく自分のイメージと重なると感じています。
西武造園への入社の決め手
短大では園芸を専攻しました。みどりのある空間づくりやその空間が後世にも残ることに興味を持ち、総合的な造園事業を展開していた西武造園への入社を決めました。当時はまだ民間事業者による公共施設の管理・運営が一般的になる前でしたが、2003年度に指定管理者制度が導入され、いち早く公園の管理・運営事業に携わることができたのも良かったです。
現在担当している業務
2024年度から西武造園が管理運営する全国の公園等の統括業務を行う部署に異動しました。公園でスタッフがみつばちを飼育し、その特性を活かして環境学習などを行う「はち育®」を横浜市アメリカ山公園で初めてスタートしたときから担当しており、その経験を活かして各公園の現場担当者のスキルアップの場づくりや業務支援を行っています。また、西武造園の環境学習事業の責任者として、教育機関等へ「富良野自然塾東京校」のプログラムを提案したり、各公園の特性を活かした環境学習プログラムの社内研修や情報交換、お客さまからのニーズにあわせたプログラムの企画提案から運営など、さまざまな取り組みをしています。
その他、社内メンバーとともにガーデンコンテストに挑戦したり、園芸雑誌や番組などで講師としての活動も行っています。

ある1日の流れ
担当している業務の魅力

現在所属している部署は、個性豊かで明るい性格の人が多く、楽しい雰囲気の職場。スキルのある人が多いのも特徴です。年齢層は幅広く、お互いのアイデアを自由に出し合える場があるので、新たな気づきが多いです。
2023年度までは横浜市アメリカ山公園の所長として、公園内の植物管理やテナント施設との調整、予算管理、地域との協働、広報、イベント企画・運営など、現場でさまざまな業務を担ってきました。また、西武造園として環境学習プログラム「はち育®」を初めて開始した2013年から、担当者として業務に携わってきました。これは公園内でスタッフがみつばちを飼育し、その特性を生かして身近な自然環境や生態系について知っていただく取り組みです。ゼロからのスタートだったため、専門家に指導を仰いだり、道具を工夫したり、試行錯誤しながら長年関わってきました。この経験と知識を生かして、今は各公園の担当者の技術研修や、現場の課題解決のための業務支援などに努めています。
業務をする上で大切にしていること

事業を継続していくために、実施する内容が「サステナブルであるか」を特に意識するようにしています。お客さまに「また依頼したい」と思っていただけるように、例えば同じ場所で環境学習プログラムを実施する場合にも、前回と同じ内容を繰り返すのではなく、常にブラッシュアップします。また、明確に目的をもって業務をすることや、上司や部下などの立場に関わらず、伝えるべき意見は遠慮せずに伝えることも意識しています。
2022~2023年にかけて開催された「第1回 東京パークガーデンアワード」にも挑戦しました。都立代々木公園の会場で半年間ローメンテナンスなガーデンを提案し、最小限の維持管理で土壌の状態や植物の生長を保てるかを審査されるコンテストです。他部署のメンバーと連携しながら、西武造園として「環境問題への気づき」をテーマにした作品を作り上げました。地球温暖化によって、市街地でも亜熱帯植物が越冬できるようになるなど、環境問題は私たちの身近なところに影響を与えています。植物を通じて生物多様性や気候変化などの問題について、気づきを得ていただけるような業務に取り組んでいます。
これからやっていきたいこと

みつばちは真社会性生物と呼ばれ、高度な分業制社会を構築する生きものです。この真社会性という性質を題材にして、子ども向けだけでなく、大人や社会人向けのプログラムをつくっていきたいと思っています。実際に、ご家族で一緒に参加していただくと、保護者の方からも多くの反響があります。企業研修のプログラムなどとしてもお役立ていただけるのではないかと期待しています。
また、公園内でみつばちを飼育するには、農薬を使わない植物管理が必要です。横浜市アメリカ山公園では、完全農薬不使用でバラをはじめとする園内の全植物の管理に挑戦していました。コンテストなどでのガーデンづくりの際にも、昆虫が訪れやすいよう蜜源となる植物やバグ・ホテル※を取り入れたり、自然素材でできたバイオネストを設置したり、管理で発生した枯れ草などを堆肥化してガーデン内で循環する管理を実施したりしました。こうした植物管理の手法やアイデアも、公園の花壇などに積極的に導入していきたいです。
※昆虫が冬越ししたり、巣をつくれるような人工的な場所として、ガーデンなどに設置するもの。