
植物溢れる空間を舞台に、
多彩なアイデアと丁寧な管理で
心に響くひとときを創造
西日本統括支店 管理運営部
滋賀阪神地区 水生植物公園みずの森 植物チーム責任者
2018年入社/経験者採用
大阪経済法科大学法学部卒業後、地元のJAに入社。その後、公園の管理会社に転職して植物の維持管理に従事。2018年、さらに技術や経験の幅を広げたいと考え、西武造園に転職した。滋賀県の草津市立公園の植栽責任者を経て、2020年より草津市立水生植物公園みずの森の植栽責任者に着任。園内の草花や樹木の維持管理業務のほか、見頃の植物情報などを発信する公式Instagramの運営や掲示物の作成、植物イベントの対応なども行っている。
自分を植物に例えると…ユーフォルビア

「寄せ植えの添え物」として重宝される、その控えめな存在感が似ていると感じます。私は目立つことが得意ではなく、過去には社内報の取材を断ったこともありました。しかし最近はもっと積極性や主体性を持とうと考えるように。以前なら読まなかったであろう分野の本を読むなどして新しい視点を積極的に取り入れ、一歩踏み出そうと努力しています。
西武造園への入社の決め手
前職も公園の指定管理者として事業を行う会社だったので、公園での勤務をしていました。当時も植物の維持管理を担当していましたが、より幅広い業務知識や経験を積みたいと考え、転職することに。西武造園は、公園の管理・運営事業だけでなく設計や施工、公園以外の施設での植物維持管理なども手掛けており、全国で事業を展開していたので、自分自身も成長でき、これまでの知識や経験も活かせると感じて入社を決めました。
現在担当している業務
今勤務している草津市立水生植物公園みずの森は、滋賀県の草津市・烏丸半島、琵琶湖のほとりに立地した水生植物専門の施設です。植物チームの責任者として植栽計画や維持管理全般を担当しています。植物の見頃情報をリアルタイムに発信するため、SNSで記事を投稿したり、園内の掲示物を作ってご案内することもあります。また、植物管理の業務は基本的に「裏方」と思われがちですが、植物を扱ったイベントや園内での市民協働活動などにも関わり、来園された方々と直接かかわるような業務もあります。園内で作業をしているときに、声をかけていただくこともあります。いつも心掛けているのは、植物の特性を生かした展示や、園外に広がる琵琶湖まで見通せるような景観づくり。来園された方に新たな発見を届け、魅力的な空間だと感じてもらえるよう努めています。

ある1日の流れ
潅水(植物への水やり)、園内チェック、Instagram投稿用の写真撮影
担当している業務の魅力

植物の魅力をより引き出すような計画や管理を通じて、公園全体の景観を作り上げることに深い充実感を覚えます。植栽計画で自分の好きな植物を提案し、実際に植えられることも魅力の一つ。訪れた方々の「きれい!」という声や笑顔に触れるたびに、業務の価値を改めて実感します。
また、企画チームと協力しながら植物を活用したイベントを開催し、植物の魅力を体感していただき、感動や驚きを届けられることもこの業務ならではの醍醐味です。特に印象に残っているのは、夏に巨大な葉を水面に広げる「オニバス」の試乗イベント。私は池に入り、葉を支える役割を担当。初めは恐る恐るだった子どもたちが、実際に葉に乗る挑戦を通じて、最後には満足感や達成感があふれる笑顔に変わっていく様子を間近で見て、何度も胸が熱くなりました。また、Instagramで見頃の植物の写真を撮って投稿していますが、実際に来園された方から「投稿を見て来ました」と言ってもらえるのもやりがいを感じる瞬間です。「今きれいに咲いている花」を撮影するため、園内を駆け回った甲斐があったと感じます。
日々の丁寧な作業と工夫を積み重ねることで、公園全体の美しい景観を保ち、園内での心地よい時間や体験を提供できることに誇りを感じています。
業務をする上で大切にしていること

「伝わりやすく」「迅速で」「こまめな」コミュニケーションを心掛けています。もともと自分の考えをすぐに言語化するのは得意ではありませんが、だからこそ相手に誤解なく伝わる言葉選びを常に意識しています。加えて大切にしているのが、すぐに対応すること。スピード感を意識したコミュニケーションは、業務の効率化だけでなく、信頼関係を育む鍵でもあります。また、近年は気象条件が厳しくなっていくなかで、屋外での作業を主とするスタッフが心身ともに健康でいられる職場づくりも、植物チームの責任者としての重要な役割です。日々の会話の中で、スタッフ全員の体調に気を配っています。
信頼できる仲間や、尊敬できる人々と働けることほどありがたいことはありません。自分も周囲の人にとって「一緒に働きたい」と思われる存在でありたいと、どんな業務にも誇りを持って楽しみながら取り組むようにしています。除草作業のような一見地味な業務も、意識を変えて臨めば、植物と会話し自分自身を見つめ直す貴重な時間になります。ただの作業と終わらせず、その奥にある楽しさや学びを見出すことで、より深く業務に向き合えるのです。
これからやっていきたいこと

草津市立水生植物公園みずの森を、誰もが快適に楽しめる場所にしたいと考えています。現在、園内には階段を使わなければ入れない場所などがいくつかあります。これらを改修し、車椅子の方やベビーカーをお使いの方を含め、誰もが安心して楽しめる「ユニバーサルデザイン」の考え方を取り入れた施設づくりを推進するのが目標です。また、より多くの人を惹きつける魅力の向上にも努めたいです。最近では、ぬいぐるみをオニバスに載せて写真撮影する「ぬい撮り」のイベントを開催し、多くの参加者から好評をいただきました。今後も流行や来園者の声を敏感にキャッチし、魅力ある空間づくりを実現するために、日々努力を続けていきます。
個人の目標としては、これまで経験してこなかった新たな業務に積極的に挑戦したいと考えています。特に取り組みたいのは、より幅広く専門的な知識を深めるために、造園や植物関係以外の資格取得に挑戦することです。植物管理のみにとどまらず、公園の管理・運営に関わる幅広い分野においてリーダーシップを発揮できるような人材を目指していきたいです。