潜水せずに虫を捕らえるカイツブリ
5月20日、淡水池で確認されたカイツブリの雛2羽ですが、その後1羽だけになっていました。
今日は、その雛が大胆にも、親元を離れ、池に面した観察センターの窓のすぐ下にやってきました。
見ていると、水草や水面にいる小さなクモや虫を食べているようです。虫を求めて、いつのまにか窓の下に来てしまったのかもしれません。
潜水よりも、お手軽な“昆虫食”といったところでしょうか。
ヨシ原はツバメのお休み処
子育てを終えたツバメの群れが谷津干潟のヨシ原に集まってきました。
巣立った幼鳥も元気いっぱいに水面を旋回し、時々ヨシの穂先にとまって羽づくろいをしたり羽を休めている姿が見られます。
ツバメたちが冬を過ごす東南アジアへ旅立つのは例年9~10月頃。
それまでの間、谷津干潟のヨシ原は貴重な休み場所やねぐらになります。
”うなぎ”
観察センターの前浜にある池(通称ふにふに池)に大きさ60センチほどのウナギがにょろにょろと現れました。
ふにふに池は、淡水池の水があふれて溜った池。時たま潮が高いと海水が入り込みます。
ウナギは普段は池のどこかに潜んで、なかなか姿を見ることはできません。
ここ数日は水底がはっきり見えるほど池の水が透き通っているので泳いでいるところを確認できました。
テナガエビ同士が喧嘩していたり、チチブらしき10センチほどの魚と魚が追いかけっこをする姿なども見られ、ふにふに池が天然の水族館になっています!
習志野市民カレッジ 第3回目「谷津干潟・地域と関わる①」
6月18日、谷津干潟で繁茂するアオサを肥料として活用する実験の準備を行いました。
最初に、干潟でアオサを採取し、そこに付着している生きものを観察しました。巻貝のホソウミニナ、微小な甲殻類ドロクダムシの仲間、ゴカイの仲間、タテジマフジツボなどが見つかりました。
また、アオサの匂いや感触なども体感してもらいました。「アオサは臭くないんですね」という感想がありました。アオサは悪臭がするものというイメージがあります。生きたアオサはそうでないことを皆さんに自ら確かめていただいて良かったと思います。
採取したアオサを広げて乾かす作業をしたあと、花壇でアオサの肥料効果を検証する実験をどのような条件で行うか、班ごとに話し合いました。
講座で大切にしたかったのは、プランターの土にアオサを入れて花を植える作業を受講生の皆さんにお願いするということではなく、受講生同士で討論し、主体的に行動していただくという点でした。
話し合いの結果、アオサや谷津干潟の実態について市民の理解を得るには、観察センターに実験プランターを設置するだけでなく、持ち帰って自宅で実験する方法も取り入れたほうが良い、など積極的な意見がありました。また、一方で、花の水やりは誰がやるのか、など実験を実際に行動に移すために乗り越えないといけない問題の指摘もありました。すると、「私がやります!」という声が数名の方から挙がり、なんとかやってみようという形でまとまりました。
次回は、各班の計画にもとづいて花の植え付け作業を行います。
今後も、谷津干潟を守るには私たちがどうか関われば良いのか、楽しみながら“学び”を深め、“実践”と交差していく場をこれから充実していきたいと思います!
青潮発生
今朝、東京湾で発生した青潮が谷津干潟に流れ込み、薄緑色に濁っていました。
マハゼの群れが苦しそうに口をパクパクさせながら水面近くを浮いて流されていました。
昨晩は北寄りの風が吹き、海底の窪地にたまった硫化水素を含む貧酸素水が湧き上がったようです。
今から約40年前、干潟を埋め立てるために海底を掘って窪地を作ったことが青潮という形で東京湾・干潟に影響しているかと思うと複雑な気持ちになります。
地元の企業で働く皆さんとゴミ拾いをしました!
6月17日(水)に千葉県内のベイエリア地域で働く方を中心に、
遠くは仙台の支店からこの日のために駆けつけてくれた社員の方も加わり、谷津干潟のごみ拾いを行いました。
泥にはまりながら埋まったビニール袋を拾ったり、カニを捕まえたり、イキイキとした表情で楽しく活動していた皆さん。
拾ったゴミの中には15年前のアイスの袋などもあり、驚いていました。
参加した方からは、
「高速道路で近くは通っていたけど初めて入った谷津干潟は広くて色々な生きものいることを知った」
「身近な場所で色々な体験が出来た」
「自主的に参加する仲間もどんどん増やして行きたい」
などの感想がありました。
今後も地域の企業の方たちと協力して、谷津干潟を守る活動を続けていきたいと思います。
羽化したアキアカネに遭遇
昨日の朝、観察センターの周辺の公園の歩道で、羽化したてのアキアカネが見られました。
俗に言う「赤とんぼ」ですが、今の時期は体はオレンジ色で、まだ赤くはありません。
まだスイスイ飛びまわらず、木の枝先にじっとしています。人が近づくとふわっと飛び上がるので、気づきました。前の日まで見られなかったので、一斉に羽化したのかもしれません。
これから標高の高い山や高原へ向かい、秋頃になると真っ赤になって山から降りてきます。
また秋に会えることを期待し、羽化したアキアカネとお別れをしました。
久しぶり!カワセミの幼鳥が登場!
観察センターに隣接する淡水池に巣立ったばかりのカワセミの子どもがやって来ました。
しばらく観察しましたが、樹木の中に入ったり、池の中の杭に止まったりと、少し落ち着かない様子でした。
池の中にいるサカナを採ろうと、数回水の中に飛び込みますが、一度もサカナを採ることができませんでした。
これから谷津干潟でたくさんエサを食べてくれるといいのですが。明日も来てくれるといいですね。
カニの季節
梅雨に入り、観察センター周辺でカニが目立つようになってきました。
湿り気を好むカニたちとって、梅雨は嬉しい季節。
観察センター内に迷い込むカニが増えてくるのですが、カニは子供たちに人気の動物なので、楽しみでもあります。(写真はアカテガニ)
約1420名の市内小学4年生が谷津干潟を見学しました!
4月24日から始まった市内小学4年生の観察センター見学。
本日、全16校の日程を終了しました。
プログラムではレンジャーが作成したビンゴシートをもとに谷津干潟の生きものを観察し、その支援に毎回多くのセンターボランティアが駆けつけてくれました。
その充実した案内の甲斐あって、毎回、瞳を輝かせながら望遠鏡をのぞきこみ、カニの姿に歓声を上げる子どもたちの姿が印象的でした。
案内を終えたボランティアからは「子どもたちからパワーをもらった」、「この見学が終わってしまうのはさみしい」との声が、先生からは「ボランティアの方に丁寧に案内してもらえた」、「子どもたちを見守り育ててもらえるのがうれしい。地域の力を感じた」という感想が寄せられました。
地域の子どもたちへの案内に意欲を燃やすボランティアたち。
谷津干潟や観察センターが、地域に貢献できる場所であることを改めて感じました。