タカアシガニが脱皮しました
6月2日、深海水槽のタカアシガニが脱皮しました。
朝、出勤して各水槽を点検していると深海水槽の隅で
脱皮を始めているタカアシガニに気づきました。
脱皮中のタカアシガニ
昆虫や甲殻類などの節足動物は、成長につれて脱皮を繰り返します。
体の外側の固い殻で身を守っているのですが、
この殻は成長に合わせて大きくなることはありません。
そこで、成長するためには新しい殻を作って古い殻を脱ぎ捨てるのです。
実は脱皮はカニにとっては命がけの大作業なのです。
タカアシガニのように大型の甲殻類では、
完全に脱皮するまで6時間もかかる事があるそうです。
殻の後ろが横に割れて、そこから体を二つ折りにしたような姿勢で
後ろに抜け出るのですが、途中で引っかかってしまい脱皮できず
死んでしまう事もあります。
また、古い殻の内側に新しい外皮ができてから脱皮するのですが、
脱皮後しばらくは皮が柔らかくて、敵に狙われやすいのです。
今回も、同じ水槽にいたトラザメたちが怪しい動きを始めたので、
慌てて別の水槽に移しました。
左:脱皮したタカアシガニ 右:脱皮殻
ねったいかんのタカアシガニは何とか無事に脱皮を終えることができました。
脱皮後は、水分を吸収して体を膨らませ、殻が固くなるのをじっと待ちます。
こちらは夕方17時に撮影した写真です。
右の古い殻に比べ、ずいぶん大きくなっているのがわかると思います。
一回り大きく成長したタカアシガニを、ぜひ見に来てくださいね。
水族館担当スタッフのつぶやき話 | 更新日:2017.06.02