「マングローブ」ってなに

「マングローブ」ってよく耳にしますが、植物の名前でしょうか?


「マングローブ」という名前がついた植物があるわけではありませんが、熱帯や亜熱帯地域の河口など、
満潮になると海水が満ちてくるところ(潮間帯)に生えている植物をまとめて「マングローブ」と呼んでいます。
「マングローブ」には川と海から栄養が集まり、樹木が密生するので様々な生物の隠れ家となっていて、
「命のゆりかご」とも呼ばれています。

また、「マングローブ」は海の水質を浄化することが知られ、注目を受けています。
2004年のスマトラ島沖地震の際、「マングローブ」が津波被害を軽減したことをご記憶の方も多いのではないでしょうか。


日本国内で、マングローブのみに分布する種は、メヒルギ、オヒルギ、ヤエヤマヒルギ、ハマザクロ(別名マヤプシキ)、
ヒルギダマシ、ヒルギモドキ、ニッパヤシの7種類です。

「ねったいかん」では、今「オヒルギ」の花が咲いています。




タコのウィンナーみたいなカワイイ形をしていますが、実になると枝についている状態で、根が伸び始め、
その先端に新芽がつき、果実から抜け落ちます。
親植物の上で子植物が育つので、胎生種子(たいせいしゅし)と呼ばれ、親を離れた種子は、
海流に乗ってひろがってゆきます。

「オヒルギ」の隣には「ヤエヤマヒルギ」があります。



タコやカニの足のように根が生えていて、今にも走り出しそうに見えませんか?

幹を支えるように根が伸びるので支柱根と呼ばれています。
「マングローブ」は遠浅で、しかも河口にあるので、泥がたまりやすく、酸素が不足がちになるため、地表に顔を出す根を
発達させるものが多いんです。


「ねったいかん」にはその他にも、メヒルギニッパヤシがあるので、是非ご覧ください。







上記7種の「マングローブ植物」は自然状態では潮間帯のみに生育するので、真の「マングローブ植物」と呼ばれています。
陸地での生育も可能な類似した種を「半マングローブ植物」と呼び、「ねったいかん」には、サキシマスオウノキやシマシラキ、
アダン、オオハマボウ、サキシマハマボウ、モモタマナ、クサトベラ、ホウガンヒルギ、ミフクラギ、ゴバンノアシ、テリハボク、
サガリバナ、イボタクサギ等がありますので、探してみてください。


しかし、残念なことに、近年、世界各地でマングローブの破壊が問題になっています。
東南アジアでは木炭の材料や、家畜の飼料とするため、また、日本向けにブラックタイガーなどのエビ養殖場とするため、
「マングローブ」が伐採されています。


これを機会に、皆さんも熱帯・亜熱帯地域のマングローブと、そこにすんでいる人々や動物のことを
考えてみませんか。

                                                   (MI記)

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2015.09.27
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