ゴバンノアシとマニラヤシ

猛暑と次から次へとやってくる台風で、天候も安定しませんが、
夏バテなどなさっていませんでしょうか。

さて、ねったいかんでは、例年は高い枝の先で咲くことの多かった
「ゴバンノアシ」の花が、今年は園路近く、目の高さで咲いています。

水族館から温室に上がった少し先の、左手(池側)にある、
大きな葉をつけた木に咲いています。

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ゴバンノアシの花Barringtonia asiatica

根元が白、先が紅い糸の先に黄色の粒を付けた雄しべが、とてもきれいですね。
以前ご紹介した同属のサガリバナは、雄しべの目立つ花を下向きに咲かせますが、
ゴバンノアシは写真のように、上向きに花を咲かせています。
しかしこの花、夜咲き始め、朝には雄しべが落ちてしまうことも多く、
残っても午後には色あせてしまいます。

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ゴバンノアシの雄しべ

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ゴバンノアシのつぼみ

まだ若いつぼみもあるので、朝一番にご来館いただき、運が良ければ、
花が咲いているところをご覧いただけるかもしれません。

ゴバンノアシといえば名前の由来となった、
囲碁に使う碁盤の足の部分に似た大きな果実が有名ですね。

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ゴバンノアシの実

植物の種子が川や海を漂流し、漂着後発芽する場合がありますが、
このような種子を漂着種子と呼び、植物の重要な繁殖戦略の1つとなっています。

ゴバンノアシの果実は代表的な漂着種子として知られ、果実はスポンジ状で軽く、
水に浮くので、海流で遠くまで運ばれ、漂着先で子孫を増やします。
漂流中に魚に捕食されないためか、果実には魚毒があり、
現代では禁止されていますが、これを利用して漁を行うところもありました。
日本では八重山諸島にわずかに自生しています。

次に紹介するのが、温室に植えられてから初めてつぼみを付けてくれたマニラヤシです。

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マニラヤシVeitchia merrillii

マニラヤシは別名クリスマス・パーム(クリスマスのヤシ)と言います。
原産地では12月ころ実が真っ赤に熟し、白い幹・濃緑色の大きな羽状複葉と相まって、
クリスマスカラーになることから名づけられたそうです。

マニラヤシは一つの木に雄花と雌花の両方が咲くのですが、
自家受粉を避けるためか、雄花と雌花は同時には咲かないそうなので、
残念ながら、当館で赤い実を見ることはできそうもありません。

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マニラヤシ

つぼみをつけたマニラヤシは、先程紹介したゴバンノアシの園路を挟んだ向かい側にあります。
セイロンニッケイの後ろにあり、葉っぱが天井につかえて見にくいのですが、
マニラヤシは樹高7mになる中高木で、全体的に幹は細長く、基部がやや膨んでいます。
幹の先端に生えた葉は、濃緑色の大きな羽状複葉で、樹形がすっきりした美しいヤシです。

マニラヤシの全体の姿形をご覧になりたい方は、エントランスから温室に出た左にマニラヤシの鉢植えが置いてあります。

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マニラヤシ鉢植え


マニラヤシの実は食用には向かないようですが、ヤシの仲間の実は食べられるものが多く、
幹は材木に利用され、葉は、屋根の材料にしたり、かごや帽子、うちわを編むなど、
捨てるところがないとまで言われています。

ちなみに「ねったいかん」では、16種類のヤシを見ることができます。
どんなヤシがあるか探してみませんか。
また、9月19日から「世界のヤシ展」も始まります。ご期待ください。

夏休みも残り少なくなり、宿題に追われている人も多いと思いますが、
自由研究のネタ探しや、気分転換に、ぜひ、ねったいかんにおいでください。

                               (MI記)

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2018.08.26

見どころ情報(8月9日号)

連日猛暑が続きます。
暑いときは、涼しいところへ出かけたいと思いがちですが、
温室では暑いからこそ、見られる花や実があります。涼しい冷室もありますよ。

玄関入口の手前では、赤ちゃんの顔くらいの大きな花が咲いています。
アメリカフヨウとモミジアオイの交配種選抜種であるタイタンビカス。
一日花ですが、存在感がすごいです。

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タイタンビカス  Hibiscus x Taitanbicus

夏休み恒例、バンダの水やり。
根っこがむき出しのランの仲間「バンダ」の根っこや葉っぱに、竹の水でっぽうでお水をあげます。
きれいに咲いている花にはかけないお約束です。

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バンダ園芸品種 Vanda cv.

オクナ キルキーに実がついています。
黒い実がミッキーマウスの耳や鼻のように見えるので、ミッキーマウスの木とも呼ばれます。

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オクナ キルキー Ochna kirkii

この実を食べた後、すっぱいものを食べると甘く感じるという不思議な果実、ミラクルフルーツ。

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ミラクルフルーツ Synsepalum dulcificum

食虫植物コーナー。子供たちの人気です。

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食虫植物いろいろ

バナナコーナー、右手側、上を見あげると料理用のサババナナに実がなっています。
探してみてください。

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サババナナ Musa acuminata×balbisiana ‘Saba’

ベニヒモノキ。赤いヒモのような花穂が垂れさがっています。

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ベニヒモノキ  Acalypha hispida

雲霧林ゾーン。メディニラ スペキオサのトンネル。
歩きながら、花と実両方ご覧いただけます。

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メディニラ スペキオサ Medinilla speciosa

2階展示室へ続く回廊では一日花がいろいろ咲いています。
一日限りの花です。なにが咲いているかわかりませんが、縁があればご覧いただけます。
スイカのようなかわいい実はオキナワスズメウリ。鑑賞用で食べられません。

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フウリンブッソウゲ  Hibiscus schizopetalus

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トケイソウ‘インセンス’ Passiflora ‘incense’ 

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オキナワスズメウリ  Diplocyclos palmatus

最後に、すでに咲きおわってしまいましたが、昨年初開花した池の対岸にあるサガリバナ。
今年も花が咲きました。 なんと!今年は16房も蕾がついたんですよ。
夜、開花して朝には落ちてしまうので、なかなか見ていただくことができないのが残念ですが…、
せめて写真をご覧下さい。
18時前頃から咲きはじめ、19時過ぎにはだいぶ開いてきました。

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サガリバナ Barringtonia racemosa

植物担当スタッフのこぼれ話 | 更新日:2018.08.09
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